いちごさん、おれんじさん、ばななさん
はじめて童話にチャレンジします。
よろしくお願いします。
ここは、とあるスーパーです。
野菜が並んだ棚に、いちごと、おれんじと、ばなながなかよく暮らしていました。
いちごの下には『いちごさん』というプレートが出ています。
おれんじの下には『オレンジ』というプレートが、ばななの下には『バナナ』というプレートが出ていました。
ばななさんが言いました。
「いちごさん、君は人間にも『いちごさん』と呼ばれているんだね」
おれんじさんが言いました。
「うらやましいな。大切に扱われているんだね」
いちごさんは言いました。
「私のブランド名が『いちごさん』なんです。私は二人のように『いちご』と呼び捨てにされたいです。だって、凛としているように聞こえますから」
それを聞いて、おれんじさんは「ないものねだりだね」と笑いました。
ばななさんも言いました。
「僕達も、人間と一緒だね」
読んでいただき、ありがとうございました。
「いちごさん」は「さがほのか」以来20年ぶりの新ブランドの佐賀県産のいちごだそうです。