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4/10

【1:1:0/10】ノンアルコールでラブコメを

ジャンル:ラブコメ

あらすじ:大学の卒業式も済み、ふたりで並んで歩く。これからどうするとか、どうしたいとか、社会人を目の前に憂鬱だとか。そんなことより先に、言ってもらわないといけないことがあるわけで。できれば、お酒を入れずに。


キャラクター:

【◇那月】お調子者、その場のノリで適当言うタイプ。でも大事なことはお酒がないと言えない。ただのヘタレ。

【◆春香】那月の彼女。ちょくちょくSっ気が垣間見える。でも叩けば鳴る玩具の那月が悪い。だいたいそう。

◇:あー、卒業だってよ

◆:卒業だねー

◇:もうちょっと感動とかするかと思ったけど、特にそんなこともなかったな

◆:感動具合だと高校の時とかの方がそうだったね

◇:むしろ安堵のほうがあるわ、無事卒業

◆:何だかんだ最後まで単位ギリギリだったもんねー

◇:最後のとっておき、土下座をせずに済んだのは大きいな

◆:そこまでギリギリでやってるのもどうかと思うけどね

◇:このスリルが無いと生きてる実感が湧かないんだよ

◆:この歳でその発言もイタいし、それでやってることが成績ギリギリ卒業かけた低空飛行は何もかっこよくないからねー

◇:男はいつまでもちょっと厨二なんだよ。なのにさ、いつまでも心は中学生してるはずなのに……

◆:はずなのに?

◇:もう学生じゃなくなるんだぜ、意味わからないよな

◆:意味はわかるよ。晴れて社会人だよ、おめでただよ

◇:社会人なんて称号、晴れどころか曇天雨雲雷目前だろ

◆:どれだけ自分の将来悲観してるのよ

◇:俺は社会でやっていけない……!

◆:嫌な自信だね

◇:いつまでも子どものままでいたい

◆:もうとっくに成人してるから今更じゃない?

◇:サンタさんも来てくれないし、お年玉は渡す側だし、成人しても良いこと何もないな

◆:そう?

◇:あ、お酒が飲めるのはメリットかもな

◆:たいして飲めないくせに

◇:良いんだよ、あー言うのは雰囲気だから

◆:そのくせ何かあったらすーぐお酒に逃げるし

◇:そんなことないだろ?

◆:あるんだなー。私はとっても不満だよ。不平不満不服を申し立てるよ

◇:それ俺の真似か?

◇:つか……俺そんなに何かやったか……?

◆:自覚がない?

◇:全く

◆:記憶はあると思うんだけどなー

◇:記憶飛ばすような飲み方はしてないしな

◆:なのにないと

◇:ない

◆:へー、ほー、そうですか、左様でございますか

◇:な、何だよ

◆:いやぁ、別にー。自覚ないんだーと思っただけー。そうなんだー、ないんだねー

◇:俺もしかしてしっかり目に地雷踏んでね?

◆:爆発秒読みだよ、生き残れるかな

◇:死ぬやつだこれ……本当にまったく思い当たる節がないんだが……

◆:これだからヘタレは本当にダメなんだなー。ヘタレ弱虫臆病者めー

◇:ヘタレ……あー……もしかしてあれか……そういう……

◆:お、何か思い当たる節があった顔だ

◇:それはまぁ、うん、多少

◆:多少?

◇:おそらく正解に辿り着いたろうなぁくらいの自信が持てる程度には

◆:で、どう思いますか

◇:そんなに不満に思われてたんだなぁとは反省してる

◆:今後の改善は?

◇:……要検討で

◆:ヘタレめ! 彼女が何を求めてるかとっくに分かってるくせに逃げようとする!

◇:それができるならとっくの昔に不満解消してるだろ!

◆:それをこの卒業を期に乗り越えようとさせてるんだよー。ほらほら、彼女が待ってるよ

◇:う……それは、お前こんなところで……

◆:もうちょっとしかるべき場所なら言ってくれると? ちゃんと、素面で、私の目を見て

◇:あー……

◆:あー、悲しいなー。私はとっても寂しいんだけどなー。いつもそういう言葉を酔ってるときじゃないと言ってくれないの、とっても切ないんだけどなー。あー悲しー。そう言えば告白の時も酔ってたなー。大事な時はいつもお酒の力だなー。どうなんだろうなー、そういうのはどうなんだろうなー

◇:圧がすごい!

◆:あのさ……これから私たち、社会人になるわけじゃん

◇:ん、急に真面目に……あぁ、まぁ、そうだな

◆:とりあえずは遠距離恋愛しなくていいような職場になったけどさ、それでもいろいろ大変になるのは確かでしょ

◇:そりゃそうだろうな

◆:那月がどう考えてるかは分からないけどさ。私としてはね、あくまで私としてはだけど、これからも那月と一緒にバカやれたらなーって思うわけです

◇:ありがたい限りだな

◆:そのためにはさ、やっぱりちゃんと言葉にして向き合うのって大事だと思うの

◇:まぁ、そうだな……

◆:無理させてるなーとは思ってるよ。でもね、今日だから。きっとここじゃないと駄目だと思うからさ、聞いておきたいの……私は那月が好きだよ。那月は、どうかな

◇:俺は、そうだなぁ……

◆:うん

◇:あー……

◆:言ってくれない感じですか

◇:春香のことが、俺は……あー……ちょい待ち

◆:いくらでも

◇:あー……あ”ー……うん、オッケー、良し。春香

◆:はい

◇:結婚したいと思ってる

◆:ふぇっ!? え、あ、うん。あー、そっち。そうなる。そっか、えっとあの

◇:愛してる

◆:……あー、あのさ、物事には順序があるよ? 順番守ってください、スピード違反

◇:……言葉にしろと言われたので

◆:今までお酒ないと絶対言わなかったくせに

◇:それは、まぁ、悪かったよ

◆:そのくせ、プロポーズって

◇:俺もずっと一緒に居れたらって思ってるから

◆:全部言うじゃんか

◇:羞恥心が限界突破いっぱいいっぱいで麻痺してるからだろな

◆:これ以上ないくらい顔真っ赤だもんね

◇:お互いな

◆:だって初めてだし。ちゃんと面と向かって言われたの

◇:……そうか

◆:でもさ、これで言えるよ

◇:……何を?

◆:初めてのプロポーズは卒業式帰りの何のムードもお洒落もないとこでやったよねって

◇:……鬼か?

◆:子孫代々語り継ぐ

◇:そこまでの所業ではないだろ!

◆:照れ隠しです

◇:分かってるよ

◆:無理させちゃった、ごめんね

◇:いや、こうでもされないと言わなかった気がするし……ありがと

◆:でもプロポーズは孫子の代まで語り継ぐ

◇:……子どもねー

◆:ん!?

◇:仕返し

◆:バカ!

◇:まぁ、いろいろ考えることは多いよなー

◆:やってけるかなー、私

◇:ハレの日だろ、顔が曇ってるぞ

◆:相応に不安はあるよ、そりゃ

◇:まぁ何とかなるだろ

◆:雷目前なんて言ってた人の言葉じゃないね

◇:雷だけど、別に雷程度で動けなくなるような神経はしてないからな

◆:変なとこで図太い

◇:それにさ

◆:ん?

◇:ふたりだしな

◆:……何か急に偽者になった?

◇:辛辣が過ぎる

◆:そんな台詞を素面で言えるような彼氏じゃないことは私が他の誰より知ってるからね

◇:信用のなさよ

◆:もしかして飲んでる?

◇:今までの俺の頑張りを全部水の泡にしてくれるな!?

◆:流石に冗談だよ。でも、そっかー。そうだね、私たちだしねー

◇:これからもよろしく

◆:こちらこそ

◇:……この後、どうする

◆:んー……ちょっと寄ってく?

◇:家か?

◆:役所

◇:気が早いわ!

◆:冗談だよ

◇:冗談ね

◆:たぶんね

◇:たぶん!?

◆:ほら、とにかく行くよー

◇:待て、せめて目的地くらい教えてから歩け!

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