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第十九話 王女の頼み

 戦いの翌日になり、俺はウェルズヒア城へ帰る準備をしていた。そこにレイナが訪ねてきた。


「ん、レイナ将校ですか?どうしました?」


「あ、いや大したことではない。ただちょっとお疲れ様って言いたくて来たんだ。」


どことなく照れているのを隠しながら言っているように感じた。


「あぁ、お疲れ様でした。わざわざ言いに来てくれるなんて優しいですね。」


「や、優しいとかではない。ただ言わないままだと気持ち悪かっただけだ。」


「ヘェ〜。まぁそういうことにしときます。」


「あんまりからかうと痛い目見るぞ。」


レイナは剣を握り、こちらを睨む。


「す、すみませんでした。調子乗りました。」


「まぁ、用も済んだし私は戻るよ。午後には出発だから遅れないようにな。」


「はい。ありがとうございます。」


 出発の時間になり、ウェルズヒア城へ向かう。四日後無事にウェルズヒア城に到着した。

 部屋の前に来ると、とても久しぶりな感じがした。部屋に入ると、


「あ!お帰りなさいアスト君!」


「お帰り、アスト。お疲れ様。」


と、フィルとリゼルが暖かく迎えてくれた。


「ただいま。いやぁ疲れたぁ〜。」


「早速だけどさ、戦いの話聞かせてくれよ。噂だとお前大活躍だったらしいじゃねぇか!」


「僕も聞きたい。まだあんまり詳しい情報がないからどんな状況だったのかも分からないし。」


興味深々の二人に俺は断ることも出来ず、知っていることや自分の働きなど色々なことを話した。

 3日後、戦いで戦果を挙げたものを表彰する叙勲式が王宮の間で執り行われた。叙勲式には俺を含めて20人が呼ばれた。


「アスト、貴殿の活躍を認め、上等兵に任ずる。今後も貴殿の活躍を期待している。」


「ありがたき幸せ。これからも精進してまいります。」


 叙勲式が終わり、俺は外の空気を吸うためバルコニーに向かった。


「はぁ〜。やっぱ息苦しいなああいう場は。」


 外の景色を眺めていると後ろから人の気配を感じ、振り向いた。後ろには金色の美しいロングの髪で透き通った青い瞳、気品を感じさせる佇まいをした女性と使用人らしき二人の女性がいた。


「え?」


俺は思わず声が出た。後ろにいる女性はどう見ても王女ミーシアだった。


「アスト様ですよね?ミーシアです。アスト様に頼みがあって探していました。」


「た、頼みですか?」


いきなりすぎて頭が混乱していた。


「はい。休憩中のところ申し訳ないのですが、少しお話しを聞いてもらってもよろしいでしょうか?」


「あ、はい!もちろんでございます!」


「ふふっ。そんなに堅くならなくてよろしいですよ。」


(そんなこと言われてもいきなり目の前に王女がいたら誰だって緊張するよ…)


「それではお話させてもらいますね。」


ミーシアは頼み事について話し始めた。









 


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