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第十話 開戦の準備

「あ、アスト君帰ってきた。」


「やっと来たか!待ちくたびれたぜ。」


「ちょっと話し込んじゃったよ。」


「まぁそれはいいから護衛の時の面白い話聞かせてくれよ。」


「面白いって…別に特別話すようなことはなかったけどな。」


「はぁ?なんかないのかよ?誰かが襲ってきたとか、王様の裏話とかさ。」


「そんなのないよ。疲れてるから俺もう寝るからな。」


「えー。つまんないなぁ」


「リゼルしつこいよ。アスト君疲れてるって言ってるんだから寝かせてあげようよ。」


「仕方ないなぁ。」


「じゃおやすみ。」


 俺はそのまま晩ご飯も食べずに眠りについた。翌日俺はフィルに体を揺さぶられて目を覚ました。


「やっと起きた。」


「ウゥン…おはよう。」


「おはよう。さっき伝えられたんだけど、朝食が終わったら広場に集まれだってさ。何かあったのかな?」


「さぁ?あれ、リゼルは?」


「お腹空いてるって言って先に朝食食べに行ったよ。」


「そうか。じゃ俺達も早く行くか。」


 食堂へ行き、リゼルと合流する。朝食はバイキング形式で好きなだけ食べることができた。三人とも食べ終わり、広場へと向かった。

 広場には初日の時と同じく新兵が集められていた。少ししてイガリオが姿を見せた。


「おはよう。時間がないので早速本題に入る。昨日コルズ皇国で不審な動きがあったことが伝えられた。近い内に我が国に攻め込んでくるだろう。」


突然の話に周りは混乱していた。


「静粛に!今回君達新兵には食料の準備や武器の準備をしてもらう。戦場には五年以上の兵士経験があるものを向かわせる。いきなり君達を戦場に送り込むようなことはしないからそこは安心してくれ。」


(確かウェルズヒア城はウェルズヒア王国で比較的安全なところだから兵士は兵士経験が三年以下の人達しかいないんだよな。ということは今回はウェルズヒア城いる兵士は全員補助ということか。)


「情報によると、二週間後ほどにカリアナの街まで進軍すると予想される。それまでの間に準備を進めるんだ。話は以上だ!」


「おいおい兵士になっていきなり戦争かよ…」


「でも僕たちは今回は戦うわけじゃないからそこは安心だよ。」


「呑気なことは言ってられないぞ。小さい国だから少しでも攻め落とされたらどんどん崩れていく。」


忠告すると二人は真剣な顔つきになった。そこに一人の兵士がやってきた。


「お前がアストだな?今回、お前も前線で戦うことになっている。三日後にイガリオ総司令官とともにカリアナの街へ向かってもらう。準備をしておくように。」


そう言うとその兵士は足早に去っていった。


「やっぱりお前は前線で戦うことになるんだな…気をつけろよ。」


リゼルが心配そうに俺に言ってきた。


「大丈夫だ。『剣聖』の俺をみくびるなよ。」


「そうだよね。アスト君の実力なら大丈夫だよね。」


フィルは自分に言い聞かせるように言った。


「あぁ、だからあんまり心配しないでくれ。」



       ーーー三日後ーーー

「よし。いよいよ出発する。みんな気を引き締めろよ!」


イガリオがこの場にいる人を鼓舞する。この場にはイガリオ、レイナの他に俺を合わせて10人ほどがいた。

 ウェルズヒア王国最西端の街であるカリアナの街へ到着したのは四日後のことだった。街の前にあるカリアナ砦にはすでに陣が敷かれ、各地から招集された兵士が集まってきていた。


「一旦ここの陣で休憩だ。みんな疲れをとってくれ。明日、状況の確認と作戦会議を行う。」


イガリオが指示を出す。俺は横になるとすぐに眠りについた。





 





色々長くなってしまいますね…

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