掃除ソート
窓を拭く
一足先に
あの時期に慌てて
掃除はしたくない
休んだ気のしない
年末の仕事ほど
苦痛な物は無いから
冷たい空気
部屋に侵入する
形ある物が触れて
引き締まって行く
明後日は外側をして
今日は内側の
いつもは出来ていない所を
考えながら
あなたに割り振ると
「はい、はい」
優しい声がする
二人で居る場所に
必要な風を
外側と綯交ぜにしながら
いつもを作る
他人と比べる物じゃないけれど
他人と比べてしまうくらい
大切な事だから
僕達にも出来るんだって
言ってしまいたい
その形に
自信を持ちたいから
モップと部屋用脚立
床はまっさらにして
部屋を閉め切り
マスクを着けて
埃を落とす
「寝室は先にやっておこう」
あなたに操られてみる
ちょっぴり下心も
落とした方が良いのかな
部屋の埃が
落ちるのを待つ間
キッチン周りのあなたの元へ
換気扇の掃除は
僕の脚立が必要だから
ついでに
僕がやる事に
あなたは
洗面台とトイレを
綺麗にしに行く
「お風呂は、今日二人で入って
綺麗にしようね」
遠くの方で声
ちょっぴり下心
舞い上がる
今日はそんな日
二人で居る場所に
必要な風を
外側と綯交ぜにしながら
いつもを作る
他人と比べる物じゃないけれど
他人と比べてしまうくらい
大切な事だから
関係ある事が増える
持てないんじゃなくて
持たなきゃいけない
その形に
必要性を持たせたいなら
最後まで丁寧な人は
人に対しても
最後まで丁寧な人かもしれない
後始末に
掃除にゴミ捨て
片付けに
畳み方に靴の脱ぎ方
見てない風にしながら
見ていたりする
窓を開けたら
風が入って来るみたいに
二人で居る場所に
必要な風を
外側と綯交ぜにしながら
いつもを作る
他人と比べる物じゃないけれど
他人と比べてしまうくらい
大切な事だから
それを乗り越えた形に
亀裂が入る理由が
単純な事だとは
誰も思わない
世界で一番単純な事だとは
誰も思わない
二人で居る場所に
必要な風を
外側と綯交ぜにしながら
いつもを作る
他人と比べる物じゃないけれど
他人と比べてしまうくらい
大切な事だから
関係ある事が増える
持てないんじゃなくて
持たなきゃいけない
その形に
必要性を持たせたいなら