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死にたい吸血鬼  作者: Iem
2/2

誰か

また目が覚めた、大の字になって寝そべる。

いつまでこの苦しみが続くんだろう…。

「はぁ」




また意識がうすれていく…

――ぁ、

―るふぁ、

アルファ、




誰かが私の名前を呼んだ気がした。

それは、聞き覚えのある声で…









とっても










あたたかかった。

・・・。

うっすらと目を開けると光が少しばかり差し込んだ。

目が覚めてしまった。

激しい頭痛が襲う。

「うぅぅ。」

立つことすらままならない。


この部屋に閉じ込められて、そろそろ1年がたったころだろうか。

無駄に広いこの部屋には、彼女以外の者が入ることなどない。

扉はいつも固く閉ざされている。


「はあっ。はっ。」

歯がうずき、体の底から喉が渇く。

苦しい。

辛い。

苦しい。

ああ、

「血が、、飲みたい…。」

そう、彼女は吸血鬼なのだ。

血液不足で目は真っ赤に充血している。

目が覚めては苦しみ、苦しんでは、意識が途絶える。

その繰り返しだ。

ここに閉じ込められて約1年。

彼女は1年間、血を一滴も吸わずにいる。

吸血鬼は体力が高いため、彼女はここまで生きてしまった。

苦しみと闘いながら。

「っあ、はっ、」

血が、血が、血が、血が、血が、

――飲みたい――


アルファの意識はそのまま途切れた。


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