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ゾンビCITY2〜彼の自由の求め方〜  作者: 35ki
第2節「サーイ族」
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6「あかね色に染まる空」

前回までのあらすじ

怪物をまき、サーイ村にやって来たマイケル達、そこでエルドという若者が救助を拒否る。

 マルコはマイケルを離す。

 全員にアマンダから無線が繋がる。

 「どうした?アマンダ」

 「チームβ(ベータ)が全滅した」

 アマンダはそれまでの気楽な感じとはうってかわって、真面目に話した。

 「な、なんだって!?」

 「どうゆうことだ!実践と訓練を積んだ兵士だぞ」

 「敵性の兵士が現れたそうよ。ゾンビじゃないらしい」

 驚くべきこ事はそれだけでは無かった。

 「今さっき採ってもらった血液。普通のウイルスどころか、ゾンビウイルスすら入って無かったよ」

 「そんな馬鹿な!?」

 マイケル達は驚いた。

 「確かにゾンビ化していたはずよ!」

 「実際出なかった。検査班も目を丸くしたそうよ」

 「んじゃあ、一体何なんだ!?」

 「判らない。ところで、そっちはどう?」

 「こっちか」

 マイケルはエルドの方を見た。

 「今さっき村での捜索を終えたが、1人だけここに居たいと言う奴がいる」

 「良いじゃない別に。それよりもこの騒動の原因を調べなさい」

 『ちょっと待ってくれ』

 そう言ったのはエルドだった。

 「どうした?」

 『この先に、遺跡がある。己らの遺跡だ。その中に、とある寄生虫についての記述がある。動物を凶暴にする寄生虫だ』

 「彼は何て?」

 「俺らの遺跡に、動物を凶暴化させる寄生虫についての記述があるって」

 「行ってみて」

 「ギャグか何かか?」

 マルコがそう言うと、アマンダは声のトーンを真面目な時に変えて言った。

 「本気」

 「分かった」

 マイケルは何か文句を言いたかったが、仕方なく了承をした。

 

 カービンは通信の終わりに1つ聞いた。

 「ああ、もう1個ゴーグル貰えるか?」

 「分かった送る。端末からどうぞ」

 マイケルが端末を操作すると、上から黒い箱が降ってくる。

 その箱の中には、マイケル達が着けているものと同じゴーグルが入っていた。

 エルドが今着けているゴーグルは彼に渡し、新しいゴーグルはカービンが着けた。

 電源を付け、端末と同期をする。

 アドレス認証…成功

 機器認証…成功

 動作確認…成功

 「それじゃあ、また何かあったら宜しく」

 アマンダは最後に、真面目な口調で「気を付けて」と言って無線を切った。

 

 エルドは付いて来いと言って、歩き始めた。

 「ところで、お前さんの部族は、何か儀式とかあるのか?」

 マイケル達は荒野を歩き始めた。

 『五百日に1度に祭りがある』

 「祭り?」

 『何日間かある。始めは成人の義を行う。まだ成人になっていない者達が3人で戦い、勝った者が成人となる。次に長老の就任だ。これは長老の指名。結婚式も行う。成人しか結婚は出来ない。成人すると、自らをサーイと名乗ることが出来る。己の名前にもサーイが入っている。死者の悔み、赤ちゃんの祝いもこの時する。あらゆる儀式をここで行う。次に日にはうってかわって、断食だ。水以外のものは口に容れてはいけない食の有り難みを知るための行事だ。そしてその次の日に宴会をする。神への感謝のためにだ』

 「長い、3行に短くして頂戴」

 『1日目、儀式

  2日目、断食

  3日目、宴会』

 しばらく歩くと、何やら石碑のような物が1つ現れた。

 別にもの珍しくない岩だったが、文字が刻んである。

 エルドによると、『サーイの者へ』という意味らしい。

 その岩をエルドは前に動かす。

 岩は見た目より軽く、すんなりと動いた。

 すると、その下には穴が出現した。

 「こんな仕掛け本当にあったんだな」

 「まだ作りやすい方だろう」

 「エルド、ここはどうやって降りればいい?」

 エルドは穴の中を指差した。

 見るとそこには凹みがあり、はしご状になっていた。

 エルドは穴を降りていく。

 マイケル達も彼に付いて、穴をおりていった。

 日はもう、大きく傾いていた。

35kiです。

暑さが厳しくなる中、皆様同お過ごしでしょうか。

私はクーラーガンガンの学校です。

何かありましたらTwitter→@35ki_1

サブタイトル元ネタ「あかね色に染まる坂」

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