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ゾンビCITY2〜彼の自由の求め方〜  作者: 35ki
第4節「街郊外」
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30「ザ・ラスト・オブ・ジュルーム」

前回のあらすじ

マイケル達はアンと再会した。ウィルはJlUwMジュルームという組織に入っていた。ジュルームはアンと敵対していたが、スタイヤーの意思でウィル達の意思とは別だった。マイケル達は病院を出て、荒野を車で走る。

 しばらく走り、車を停めて降りる。

 撃たれた男はその場に横になった。

 「大丈夫か!?」

 「1発だけだ。まだ死なない」

 マイケルはウィルの肩に手を置き、そして言う。

 「アンとこいつはこっちで回収しよう。お前等、テロ行為はしたことあるか?」

 ウィルは肩の上の手を退かす。

 「まだない、だが待て。お前らを信用することはできない」 

 「いや、テロ行為をしていないなら。捕まることは無いし、拠点としている場所も割れることはない」

 「本当か?嘘は言ってないな」

 マイケルは「ああ」と言うと、すぐさまヘリを呼んだ。

 「あなた達、私達を信用しすぎじゃないかしら」

 「なに、俺たちは政府を恨んでいるわけではない。自分たちの国を作りたいんだ」

 「国、ですか。どのような?」

 「民主共産主義国家だ。雇用を作り出し、不景気を作らない国家を作る」

 「なるほどね」

 程なくしてマイケルたちの上空にヘリがやってきた。

 マイケルはヘリの扉を開ける。

 「あまり無理するな」

 アンは撃たれた男を脇から腕を回し、ゾラキは足を持ち、ヘリに乗せる。

 「それじゃあ、また会うことはないと願うよ」

 「会うときはパンデミックのときだからな」

 カービンは扉を閉める。

 「あの人、さっきまで松葉杖ついてたはずだけど…」

 ハンセインは小声で言った。

 横でウィルの部下が頷いていた。

 

 ヘリが小さくなったくらい。

 ウィルに無線か繋がる。

 「どうした?」

 「何者かが攻めてきています!」

 その男の声の裏で、銃声が鳴り響いていた。

 「敵を確認しろ!何人だ、どうゆう装備をしている」

 「えっと、な、なんだあれは!?」

 「なんだ!?」

 「ロボットです。マシンガンを載せたロボッ…うがぁ!」

 「おい!おい!」

 その後、機械の向こう側からその男の声は聞こえてこなかった。 

 「なんだ…」

 ウィルは無線機をしまうと、車に乗った。

 マイケル達も車に乗る。

 

 車を急発進させる。

 「おい、俺らの拠点を知らせることはないな?」

 「それはないが、その拠点は使わないほうが良いだろう」

 車が揺れる。

 「おい、何故社会主義国家を作ろうとしているんだ?」

 「決まってる。格差、不景気をなくすためだ」

 「1つ聞いていいか?」

 「なんだ?」

 「お前にとって、自由とはなんだ」

 ウィルはしばらく黙ってから答えた。

 「責任だ」

 「責任?」

 「そうだ。自由には責任。権利には義務が生じる。自由な経済は市場が活性化するが、格差を生む。参政権を有する人は政治に参加しなくてはいけない。俺らがいる社会は一見自由に見えて不自由だ」

 「社会主義は不自由だぞ」

 「人々は自由が欲しいんじゃない。安全と安定が欲しいんだ。フランス革命、アメリカ独立戦争は自由を求めた革命に思われた、だけど違う。フランスは財政難、アメリカは植民地であるがゆえに課税。国は安定していなかったんだ。その最たる例がロシア革命だ」

 「なるほど、これ以上は聞かない。俺は必ず政府の味方というわけじゃない。安心しろ」

 車はまっすぐ進んで行った。

 

 塀の中、建物が数軒建っている中央に、車を止めた。

 「何だこれは」

 ウィルは車を降りる。

 地面には多くの死体。

 その多くが体に穴が空いていた。

 強力な銃で撃ち抜かれた証拠だ。

 ウィルはその場に座り込む。

「終わりだ。全部」

 マイケル達も車を降りて、その様子を見る。

 そんな中、建物の中から4足歩行のロボットが出てくる。

 背中にはガトリング砲、シルバーの機体には傷がいくつかあった。

 そして森の奥から、マイケル達と同じような装備をした1人の男が出てきた。

35kiです。

テストも終わり、ゲームを買おうと思いましたが今年買いたいものが多いので断念しました。

Twitter→@35ki_1

タイトルは『THE LAST OF US』より

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