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供犠のラプンツェル  作者: 藤村灯


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人物紹介/用語

真田貴史さなだたかふみ】“紅衣の騎士”。強く正しく在りたいと願う普通の少年。週に2日通う空手の町道場でも二番手くらいの実力。文筆家の父と二人暮らし。


聡里江間絵さとりえまえ】作家志望で隣家に住む貴史の父に師事している文学少女。中世ファンタジーっぽいロマンスばかり書くのは、幼少時貴史から聞いた話がきっかけ。作品添削の礼に、男やもめの真田家の世話を焼くも、料理だけは歓迎されていない様子。


屍織姫しおりひめ】“ラプンツェル”。本来の名前は失われている。人を喰らい髪を伸ばす、生きた紬車。巫女ではなく、機を織る仔蜘蛛と併せて蜘蛛神の機織り機のようなもの。不死者だが、正確には再生でなく、蜘蛛神の刻印を基点にした復元。アトラック=ナチャ自身も忘れている目的のために機を織り続ける。蜘蛛神が遣わす眷属は、姫を守るためではなく、作業を邪魔させないための存在でしかないので、紬小屋の主人との契約が必要となる。ちなみに、黒が喪服で赤が戦装束、白が経帷子で金が晴着を意味している。


桐月きりつき・E・饗夜きょうや】“深紅の蜘蛛群”。フィクサー。胡散臭い連中とつるみ、汚い金を積み上げる男。荒事は工業用のハンマーが得物の巨漢・雷塔と、ナイフ使いの小男・左文字に任せ、自らは手を汚さない。


織機美耶子おりはたみやこ】“洋紅の貴婦人”。貴史の母、絹枝の妹。実の兄、荒造と道ならぬ仲になるも、堕胎し子供を産めない体に。結ばれなかった原因であると思い込んだ屍織姫に、歪んだ愛情を注ぐ事で代償している。生まれなかった子供に付けたかった名前は“しおり”。


織機荒造おりはたこうぞう】故人。実の妹を孕ませるほど倫理観の欠如した人物。屍織姫を富を生む美しい玩弄物としか見ていなかったが、彼なりに愛情を抱き始め、姫を解放するため魔女と契約し命を落とす。


【魔女】“銀の鍵の魔女”。織機荒造との契約で城を訪れる。報酬は蜘蛛神の刻印。


【アトラック=ナチャ】“蜘蛛神”。蜘蛛に酷似した体躯を持ち、地下で永遠に橋を掛け続けている神。作業を邪魔される事を極端に嫌い、怒りに触れると長大な脚の数本を伸ばして撫で回し、小さな町程度なら更地に変えてしまう。今回魔女は滅ぼしたのでも砕いたのでもなく、退散させただけ。


【蜘蛛神の刻印】銀に似た金属で作られた、蜘蛛の意匠の指輪。契約者を人を糸に変える生きた紬車に変える。契約時点で不老不死になるが、逃げられないよう栞糸が結ばれ、口に出来るのは人間だけになる。引き継ぐ相手が存在した時のみ、契約者自身の意志だけで外す事ができる。

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