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結構マジでやってます。  作者: みけな
第二章 夏から始まる冒険。
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99話 話が通じる?

「よう。調子はどうだ?」

『お前は本当に俺の言う事が分かるのか?』

「あぁ。何でかはよく分かんないが。」

『そ、そうか…。』


言葉が通じてる驚きからか、少し警戒をしているが襲ってくる事は無さそうだ。


「ねーねー。この子は何て言っているの?」

「本当に言う事が分かるのか?って言ってます。」

「そか。普通は言葉って通じないのがこっちの世界でも一緒なんだろうね。」

「ですね。俺は和歌先輩とペティットの事があるから動揺は無いですが。」

「後ろの子達の具合はどうなの?」


先輩が豹と同じ目線になり尋ねてみた。

それに対して豹は俺を見てくる。


『この娘は俺に何か言っているのか?』

「あぁ。後ろの子達は平気かと聞いてます。」

『傷は暫く休めば治るから平気だ。と伝えてくれ。』

「暫く休めば平気と言ってます。」

「そっか、それは良かったね。」

『気づかい感謝する。…対話出来るのは不思議だが、悪くわないな。』


豹からの敵意は感じなくなった。

すると後ろからアメリさん達がこちらに来る。

豹と会話をして暫く休めば平気と伝えておいた。


「フェイスは奥に引っ込んで行ったからな。暫くはここに居ても問題無いだろう。」

「アメリ。この後どうするつもりだ?」

「ん?そうだな…このままここに置いて行くのもなんだしな。歩けるくらい回復したら、とりあえず小屋に連れてくか?」

「私は構いませんが。人の住む地に魔物を連れて行っても良いのだろうか。」

「ん〜それはこいつら次第だろう。翔聞いてみてくれるか?」

「はい、聞いてみます。」


クマさんは追い払って暫くここにいる事は問題無い事と、歩ける様になったら騎士部隊の小屋で療養をするか聞いてみた。


『それは有難い提案だが、俺達が人間の近くに居ても良いのか?』

「有難い提案ですが、豹達も人間の近くに居ても良いのか?聞いてますよ。」

「ん?別に大丈夫だろう。心配であれば双方に傷つけないとか決まりをつくるか?」

「お互いに決まりをつくるか?って言っています。双方傷つけないとか。」

『それくらいなら構わない。他に何かいるか?』


アメリさん、ツェゴさん、豹との話をまとめて決まりを作る事にした。

1、双方傷つけない。

2、命令や縛り付けたりしない。


「まぁ、そんな堅苦しいの何個もあっても面倒だからな。こんなもんだろう。」

「アメリさんありがとうございます。」


俺の言葉を理解している豹は一緒にアメリさんに頭を下げる。


ーガゥ…ガ!?


「あ。後ろの子達気づいたみたいだよ。」


ーグルゥゥゥゥ…ガゥガゥ。


「翔くんなんて?」

「ん〜後ろの豹の言ってる事は分からないです。」

『事情は説明するから、少し待ってくれ。』


豹は仲間に事情を説明して理解してくれたみたいだ。

歩けるくらい回復してから、逸れていた部隊と合流した。

騎士部隊の人達は驚いたが、アメリさんが説明して、一緒にいる様子をみて問題なさそうだ。


「…2人揃って不思議なもの達だな。」

「きりんちゃん何か言った〜?」

「いや、何でも無い。翔も和歌も無事で何よりだ。」


小屋に行くと学園長が待っていた。


「皆戻ったか…ってこの状況は何なんぞ?」

「一度中で話をしましょう。他にも報告があるので。」

「そうかの。」


森でフェイスに会った事、俺が豹と話せる事を聞いた学園長。


「和歌に続き翔もか…転移した2人共が…うーむ。」

「何かありましたか学園長?」

「あ。いや、何でも無いぞ。」

「それで学園長。こいつ等を暫くここに置いてる置いときたいのですが。」

「別に構わんよ。魔物と仲良くしてはいけない決まりもないしの。」


魔物と喋れる事で少し考えていたみたいだが、すぐに切り替えていた。

まぁ先輩も喋れるし、そんな珍しくもないだろうし。


さてこれで豹の事は一段落かな。

軽いランニングのつもりが戦闘訓練になって。

森で初めて会ったクマさんや喋れる豹と出会ったり。

学園の中に居た時には無い、出会いや経験が外には沢山あるんだな。

俺はこの時初めて外の世界に興味を持ったのかもしれない。


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