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結構マジでやってます。  作者: みけな
第一章 終わらない始まり。
50/162

50話 勝敗は一瞬。

「細かい事してもダメですね。これも受けられますか?」

「…来い。」

「おりゃぁぁ!!」

「…。」


2人の戦いがつづく。

しかし5分と言う時間はあったが二人が戦い続く事はなかった。

その勝敗は一瞬。瞬きをする間にと言ってもいいくらい。


「ぐぅ…。」

「…。」


ローランドさんがその場に倒れる。

ヘレンさんはその横に立っている。


「そこまでだ。2人ともお疲れ様。」

「…あぁ。」

「……。」

「ローランドさん起きませんね…。」

「ヘレンさん何したの??」


網野さんが戦いの終わりを告げた。

だが、ローランドさんは倒れたまま動かない。

先輩はヘレンさんに何をしたか聞いてる。


「…んー。」

「ん?」

「…。」

「ん?どうかしました?」

「…いや。」

「そうですか。で?どうなんですか?」


2人の会話が成り立ってない。

ヘレンさんの会話はかなり難しい。

一言で返せるような質問、答えが分かるものに限る。


「…波。」

「波?波ってなんですか?海とかの?」

「…いや。」

「海じゃない?じゃー波ってなんですか?」

「……。」

「…じー。」


先輩は物分りのいい方ではない。一言では分かる訳もなく。

ヘレンさんは困っているようにも見える。

そろそろ誰かフォローをした方がいいのでは…。


「あの、ルカさん?」

「ん?何かしら。」

「ヘレンさんのフォローしなくていいんですか?」

「あー。いや、ヘレンの困った顔がね。可愛くて。」

「可愛いですか?」

「そうそう。ヘレンはあまり表情変わらないからさ。」

「確かに表情は変わらないですよね。」

「ちょっと見てたいなぁーって。」


恋する乙女…ではないか。

面白がってるようにしか見えない。

網野さんは…。


「あのー網野さん。」

「ルカが止めるなって、顔に書いてあるのでな。」

「そ、そうですか…。どうしましょう?」

「どっちかがこっちに声かけてくるまで待つしかないな。」

「わかりました。」


俺の聞きたい事に対して先に答えを出した網野さん。

ヘレンさんか先輩がこっちに助けを求めるまで待つしかないと言われた。

ヘレンさんが回りに何かを言うとは思えない。

そうなると先輩だけど。


「…変換して。」

「うんうん。それで?」

「…流し込む。」

「成る程。それ私にも出来るかな?」

「…恐らく。」


どうやらそのまま聞き出したらしい。

それまた、真似しようとしてるけど…。


「翔はさっきの見てどう思った?」

「ローランドさんはバドの試合と変わらないですね。攻撃で押し通すって感じがします。」

「まぁ、そうだな。」

「ヘレンさんは、波・変換・流し込むって聞こえたので。何かを変化させてるのかと。」

「ほう。ヘレンの少ない言葉と攻撃を見るだけでそこまで分かるのか。」


俺は網野さんに教えてもらい。

先輩はヘレンさんからいろいろ聞きだした。

ローランドさんは今だ起きず、ヘレンさんは違う意味で疲れている。

本当に一瞬たりとも見逃せないそんな戦いだった。


「まぁ大体は分かっただろう。次、翔やってみるか。」

「…へっ?」


俺は突然言われて変な声出てしまった。

上手くできるだろうか。

そう思いながらも少しドキドキしている自分が居た。

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