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結構マジでやってます。  作者: みけな
第一章 終わらない始まり。
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17話 あまり多く喋ったりしない?

隣のコートを見た俺とヘレンさん。

魔力切れな俺と違って、元気いっぱいな先輩。


「ヘレンさん…和歌先輩は元気ですね。」

「…みたいだな。」

「人によって魔力量って違うんですか?」

「…あぁ。」


こっちに来たのは同じなのに先輩の方が魔力量が多いのか。

ちょっと悔しい。負けじと頑張らないといけないな。


「ところで、この部隊で一番魔力の多いのは誰ですか?」

「…ルカ。」

「そうか、ラケット作ったりとかいろいろ器用ですしね。今度魔力量の増やし方聞いてみようかな。」

「…魔力を使え。」

「え?あ、魔力量の増やし方なんですか?魔力を使うと増えるんですか?」

「…あぁ。」


あまり多く喋らないと言っていたけど。割と普通に喋ってるな。

答えがピンポイントにくるから、うまく質問すれば逆にいろいろ分かる気がしてきた。

何か他に聞いてみようかな。

先輩とリコさんは今も打ち合いを続けている。

網野さんとルカさんがラインズマンでローランドさんが審判か。

あれって試合してるのかな。


「あの試合はいつまでやりますかね?」

「…。」


答えが返ってこない。聞いた内容が曖昧だったかな?

そう言えば試合してるっぽいし。

2人の実力知った上で予想しないといけないし答えにくいか。

しかし、先輩は魔力切れにならないな。


「あれ?ところで魔力切れで継続できない場合は試合はどうなるんですか?」

「…敗北。」

「2ゲーム取られるか、魔力切れが負けになるって事ですか?」

「…あぁ。」


そうなのか。魔力切れも負けになるんだな。

俺が15分で切れたから、今のままだとストレートでポイント取り続けても勝てない計算か。

15点2ゲーム先取の場合は、高校のだと大体20~30分くらいとして。

俺は今の倍くらい維持にしないと勝てないんだな。


「そう言えば魔力の一番多いルカさんだと、どれくらい時間維持できるか知ってますか?」

「…75分。」

「75分か…俺の5倍もありますね。まずは、このラケットのコツを覚えて練習あるのみですね。」

「…あぁ。」


俺はヘレンさんと話をしていろいろ学べた。

その間も向こうのコートでは試合が続いている。両者譲らず、結構いい試合をしてると思う。

それにしても今の先輩は楽しそうだ。

試合の時は髪をポーニーテールにして、いつもは凛とした雰囲気に無駄の無い動きだけど。

ラケットに慣れていないからか、いろいろ試してるっぽい。

新しいおもちゃを貰った子供のように可愛く見える。

凛とした先輩もいいけど、今の先輩もいいな。


「…兵頭。」

「は、はい!なんですか?ヘレンさん。」


俺はふと隣に居たヘレンさんに呼ばれる。ヘレンさんから声をかけてくるとは…ちょっと驚いた。

いろいろ話をして少し仲良くなれたのだろうか。


「…宇佐美。」

「宇佐美?あー、和歌先輩がどうかしました?」

「……恋人か?」

「……へっ?」


俺は予想もしていなかった言葉が聞こえて、思わず変な声が出てしまった。

きっと聞き間違いかな?


「今、恋人か?って言いましたか?」

「……あぁ。」


どうやら聞き間違いではないらしい。

なぜ、そう思われたのだろうか。2人で転生してきたから?しかし何でこのタイミングで?


「な、何故そう思うのですか?」

「…見る目。」

「見る目ですか?ん?」

「…溺愛。」

「…。」


おっとなんだか、難しい言葉が出てきたぞ。よし一度整理しようか。

兵頭、宇佐美、見る目、溺愛。


「俺が先輩を見る目が溺愛してるように見える…ですか?」

「…あぁ。」


あ。一発で正解だ……。

すると向こうのコートに動きがあった。ラケットを通り抜けるシャトル。

どうやら先輩も魔力切れみたいだ。


しかし俺はそれどころではない。

なんでだー!!??会って間もないヘレンさんにばれるとは…。

俺そんなあからさまな見方しているのだろうか。


なんかもの凄く恥ずかしくなってきた…。



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