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結構マジでやってます。  作者: みけな
第三章 旅の終着とその先。
148/162

148話 なんでもない事が贅沢。

食べ歩きの翌朝、俺達5人は町の中心部にいる。


「次はあそこに行きましょう!」

「天、そんな急がなくても逃げないよう。」

「甘いですよ和歌。」

「何が甘いの?さっきの?」

「いえ、出来立てが美味しいものもあるのです。」

「お。きりんさん分かってるわね。」

「ふっ。さん付とかいいですよ。旅の仲間なのです呼び捨てで構いません。」

「そう?じゃきりんも呼び捨てで。」

「分かりました天。」


急に距離が近づいた2人。

共通の趣味?息が合うってこういう事なのか?


朝から叩き起こされて着いて来たんだが…この様子だと居なくても良かったのでは無いか。

先輩も居たから外周でもするかと思ったんだけど。


「2人共行っちゃうよ〜」

「前回も来たのに和歌先輩もノリノリだな。」

「和歌さんも女子ですし。甘い物には目が無いのでしょう。」

「そう言えば、ここに来た時料理教えてもらうって試食係をやってたような話を聞いたな。」

「そんなもんですよ。天も始めて翔さんの学園に行った時、片っ端からデザート食べてたし。」

「そんな事もありましたね。」


テンション高めの3人にまったり過去の話しをしつつ3人に着いて行く。

そんな過去って訳じゃ無いんだけど。


そんなこんなで甘いもの限定で食べ歩き中。

ここは甘い物以外ないのか?とにかく違うものを食べたい…出来ればしょっぱいもの系。

町を歩き回っていると声をかけられる。


「か、か、か!?」

「ん?かか?」

「翔様ぁぁ!!」

「何ですって!?」

「え?翔様?」


あ、忘れていた。

会えば何かと大変かと思って回避しようとしてたのに。


「や、やぁ。久しぶりです。元気そうでなによりです。」

「「「はい!!!」」」


誰が伝えたのかどんどん人が集まる。


「師匠お疲れ様です!」

「「「お疲れ様です!!!」」」

「あ、はい…。」


囲まれて少し困るきりんさん。


「和歌は相変わらずそうだな。」

「暇ならバド教えてくれよ。」

「おいこらーそこはちゃんとお願いするとこだぞ。」

「「だって和歌だし。」」


先輩は懐かれやすい近所のお姉さん枠でワイワイ盛り上がっている。


「(翔さん、これはどんな状況なんでしょう?)」

「(前に来た時バドを少し教えまして…。)」

「(にしては些か熱がこもっているような。)」

「(ははは。なんででしょうねー。)」


ヒソヒソ耳打ちで話す俺と奏人さん。


「あ、あの?お兄さんは誰でしょうか?」

「私は鯨井 奏人と申します。」

「翔様とどう言うご関係ですか?」

「え?ん〜旅仲間かな?」

「仲間ですか。お兄様では無いのですか?」

「お兄様?まぁ歳は一つ上だからお兄さんではあるのか?」

「そうですか、ごちそ…ありがとうございました。奏人様。」

「はい、どうも……ん?様?」


質問して来た子は女子の輪の中に戻りはしゃいでる。

受けがどうこう聞こえたけど、気にしない……気にしてはいけない領域だ。


そして流れのまま運動がてらバドミントンしに行く話に。


「食べた後だし食後の運動には丁度いいね。」

「なら和歌、私と勝負よ。」

「ふっふっふ。天とシングルね、面白そう。」


何時間かコーチして、何度か対戦したり楽しかった。


そして俺達は借りている家に着いて気がついた。


「あぁ〜たくさん食べたし、今日はとっても贅沢した感じがするわ。」

「天は甘いものばっかりだったけどね。」

「そう言う和歌も食べてたじゃない。ね〜きりん?」

「そ、そうですね。」


「和歌先輩もきりんさんも女性同士で何やら楽しそうですね。」

「野宿から一転。デザートいっぱい食べれて、雨風が凌げて一緒に寝るってだけでも楽しいのかもしれません。」

「確かに野宿と比べたらどれも幸せな事ですね。」

「なので、あまりここの生活に慣れる前に出発した方が良いかもしれませんね。」

「そうですね、明日にでも全員で話し合いましょう。」


俺と奏人さんは今後の事を話しつつ、気がつけば眠ってしまった。

歩き回って食べ歩きして、最後にここの学園の生徒達とバドをして。

とても楽しかったけど、とても疲れた1日だった。



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