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結構マジでやってます。  作者: みけな
第二章 夏から始まる冒険。
135/162

135話 魔物と怪物?

騎士部隊に行って道案内してくれる人材…魔物を捕まえられた。


『んじゃ、さっそく行くぞ。』

「あ、アムール。始めはゆっくり徐々にスピード上げてくれ。」

『おう。始めは準備運動がてら軽くな。』


道の問題は解決出来たが、あとは迷子のきりんさん対策。

アムールがどれだけ早いか分からないから、いきなりのトップスピードで万が一きりんさんが明後日に走り出しても大丈夫だろう。

ゆっくり走りだした俺達。


「きりんちゃん、なんで離れていくの?」

「え?」

「あれ?アムールちょっと止まってくれ。」

『っとと。なぁ、この姉さん大丈夫なのか?』

「ここまで来ると呪いですね。」

「呪いとか言うな。」


少し走り始めてまだ数分。

距離を感じた先輩がいち早くきりんさんの疑問に気づく。


運動音痴って訳でも無いし、歩いていれば普通なんだけど。

走り出すと少しでも気が散ると別の所に行く傾向が見える。

やはりこうなると…。


「ほら、きりんさん。急ぎますよ。」

「ま、また子ども扱いして…すまん。」


きりんさんの手を取り走る事にした。

少し走りにくいけど、離れる事が無いから効率はきっといいはずだ。


『翔もういいか?』

「あぁ。すまない。行こうか。」

「よーし。張り切って行こう!」

「は、はい。」


今度こそ出発だ!北の天河海まで一気に行くぞ。


―――――。


時間的に2時間くらいかな、俺達3人と1匹は順調に走り続けた。

周回してる時のランニングと変わらないスピードだから、4周分とすると今半分くらいか。


『てか、休憩とかなしでいいのか?』

「ん?いつもこれくらい走ってますし、もう少し速くてもいいくらいですよ。」

「翔くん。アムールくんはなんだって?」

「休憩するかって聞いてきたから、大丈夫って言いました。」

「そっか。色々気にしてくれてるから、この早さなんだね。もっと急いでもいいからね。」


アムールの言葉は分からないが、先輩も早くしていいよって伝えた。

そう言えばずっと静かなきりんさんは?視線を横にすると目が合う。


「っ!な、な、何か??」

「そんな慌てなくても。きりんさんはペース上げても大丈夫ですか?」

「む、む、無論だ。」

「そうですか。今日はいつにもまして噛みますね。」

「う、う、うるふゃい……。」

「ふふ、ほらまた。」


じぃーーーーーと先輩が見てくる、その目は何ですか?

あれ、きりんさんが赤い?走って疲れたかな?

大丈夫か再度聞くと、噛みつつも大丈夫だと言ってくる。


『その流れいつまでやんだ?速度上げるぞ、着いて来いよな。』

「あぁ。速度上げます。着いて来いと言っています。」

「ながーい準備運動だったね。早く海に行こー!」

「和歌先輩、なんか趣旨忘れてませんか?」


何だかんだで速度を上げたアムールにしっかり着いて行く。

海の匂いが少しづつ近づいているのが分かった。


―――――。


『もうすぐ着く…ぞ。はぁ~。』

「そうか。ここまでお疲れアムール。もう少し頑張ってくれ。」

「どーしたのー?」

「もうすぐ着くそうです。アムールも疲れてそうなので、頑張れと激励を。」

「そっか。やっと着くんだね。もうひと踏ん張りがんばろー!」

「……。」


疲れの見えてきたアムール。

さすがに魔物と言えどこんなに走りこんだりしないだろうし。

きりんさんは静かだけど。


『なぁ、一つ…いいか?』

「なんだ?」

『これだけ走って…顔色一つ変わらないって…どうなんだ?』

「俺達3人は走りなれてるし。」

『にしてもだ。魔物の中でも俺早い方んんだけど…。』

「まぁ鍛え方が違うんだよ。」

『俺が魔物なら、翔達3人は怪物って括りだな。人とは思えない。』

「むむ!今失礼な事考えた?アムールくん?」


先輩のセンサーは人に留まらないのか。

天使とは程遠い満面の笑みを見たアムールは全力で首を振る。


「…翔くん?」

「いえ!天使です。はい!」

「天使?何言ってるの?」

「は!なんでもありませんよ。」

「まぁいいけどー。」


俺とアムールは何かを感じ取った。

そしてそっと心にしまう。


海の匂いが大分近いし、ここから何があるか分からないし気を引き締めていこう。


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