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結構マジでやってます。  作者: みけな
第二章 夏から始まる冒険。
123/162

123話 すっごい地味?

―スッパーン。

―スパ!

―スパ!

―スパ!

―スパ!

―スパ!

―スパ!…こつ。


「エイト・ラブ。」


『今のは凄かったですね!右に追い込んでからの左に!って感じで。』

『フォア側に連続してドライブして、すかさず空いたスペースにドライブで押し込む。翔くんらしいよ。』

『やはり動きにブレも無駄も全然みられません。凄い方ですね。』

『翔殿は器用なやつじゃからのぉ。』


―スッパーン。

―スパ!

―パン。

―パーン。

―スパン!…こつ!


「ナイン・ラブ。」


『い、今のスマッシュ?僕見えませんでした。』

『そうかな?コートに立てば見えると思うけど。』

『私にも見えましたが、あれは中々打ち返すのも…。』

『受けるのはしんどいのぉ。』


「ふぅ…。(コートに居ても見えないぞ。こりゃやべーな。)」

「うーん…。」

「…。(やれやれ、納得して無さそうな顔してやがるな。)」


今のは思わずクリアがきたから打ったがいまいち。

もっと崩してからだな…よし。


―スッパーン。

―パーン。

―スポーン。

「っく!」

―ピン。

―パン。

「なっ!」


「テン・ラブ。」


―スッパン。

―スパ!

―パン。

―パーン。

―スポーン。


「イレブン・ラブ。」


『ロブにドロップの前後にもゆざぶって来るんですね…。』

『やりにくいよねぇ~。』

『それも戦略ですから。』

『厄介であることに変わりはないの。』


何だろう…やっぱり戻りが遅い。

フットワークもそうだが、体勢崩しても力押しでしか返ってこない。

このまま行けちゃうのか?


…。


……。


………。



―ピン。


「ゲーム。」


『す、ストレート…。』

『ん~容赦なし!翔くんらしい!』

『…言葉が出てきませんわ。』

『なんじゃろうな。言っていいかの…地味じゃ。』

『僕はコメント出来ません。』

『テトラさん。それが翔くんの真骨頂ですよ。』

『和歌さん…翔さんが落ち込んでますよ。』

『くふっ。翔、どんまいじゃ!』


オイオイ外野はえらい盛り上がりだな。

地味と言われた事も気になるが、真骨頂って褒めてないよな。


「はぁ…いいんですよ。俺はこんなもんですよ。」

「俺が言うのもなんだが…大変だな。」

「はは。心遣いありがとうございますラプテさん。」



その後も放送席(?)では色々言っているが聞き流すことにした。

今更プレイスタイル変えたりはしないさ!

地味に堅実がモットーですからね!!…うぅ。


俺はそのまま試合を続けた。

周りに何と言われようが勝つ為に!

セカンドゲームも内容は前後左右に振りまくる。


「マッチワンバイ、翔。2-0」


「完敗だ。地味とか言われていたがいい動きであった。」

「いえいえ。まだまだ頑張らないとですよ。」

「これ以上何を求める?…いや、それが強さの秘訣だろう。ありがとございました。」

「求めるですか…。あ、ありがとうございます。」


俺はラプテさんとしっかり握手を交わす。

その際何を求めると言われて少し考えるところがあった。

今はその時じゃない、心にしまう事にした。


こうしてシングル2は静かに地味に幕を閉じるのであった。


さーて、ご飯でも食べて気分転換するか。

…やけ食いじゃないからね。



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