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結構マジでやってます。  作者: みけな
第二章 夏から始まる冒険。
120/162

120話 予測と直感。

21-19で1stゲームをシロクとロスアペアが先取。

そして2ndゲーム。

サービスはゲームを制したペアから、どちらが打ってもいく。

レシーブもどちらがやってもいい。


「シロク見てなさい。サービスがどういう事か。」

「う、うん!」


「レシーブどうする?」

「俺がやろう。一気に決めて勢いつけようぜ。」

「サービスはロスアさんか…ロー気をつけてね。」

「ん?おう。」


「セカンドゲーム、ラブオール、プレイ。」

「「「「お願いします!」」」」


−スッパン。

「おっ!?」

−ピン。

−パシュ!


「ポイント、ロスア・シロクペア。ワン・ラブ。」


「ロー言ったのになぁ…。」

「す、すまん。ショートサービスをどう返すか少し考えたら力入りすぎた。」

「考えてもしょうがないでしょ。ローは思い切りやればいいの。」

「いや、そうは言ってもだな…。」

「このペアの時はリコが考えてあげるって言ってるの。いいから暴れて来なさい!」

「あぁ…おし!やってやるか!」


『2ndゲーム始まって、ロスアさんのショートサービスに、ローランドさん少し力んでかな。』

『僅かな隙も見逃さず強めに上がったヘアピンはロスアのプッシュで決めましたね。』

『この後の展開に引きずらんよう、切り替えが必要なとこじゃの。』


やはり少なからず、ゲームを取られた事により影響がどちらのペアにも出てくるか。

リコさんはローランドさんのケアもしているように見える。


「今のロスアさんをどう止めるかも重要ですね…。」

「そうですね。ロスアさんのサービス次第ですね。」

「ん?シロクに何か言ってるわ。何だったのかしら?」


ロスアさんはシロクさんに何か伝えてサービスの構えを取る。


−スッパン。

−パン。

−ヒュン…ズパァン!


「ツー・ラブ。」

「「またか!?」」

「決まった!いえーい。」

「ふふふ。いい感じね。」


『今のはバッチリ!』

『えげつないのぉ。』

『綺麗に決まりましたね。』


俺から見てもタイミングバッチリだった。

あのショットが決まるようであれば、クリアやロブは上げづらくなるだろうな。

俺と和歌先輩の試合で散々挑戦したけど、結局当てるので精一杯だった。

2人はどうするんだろうか。


−スッパン。

「ここは逃げないぜ!」

−パン。

−ヒュン…。

「あれー??」

「シロクったら。」

−パン。

「ロー!」

「分かってる!」

−ズパァァン!!


「サービスオーバー、ワン・ツー。」


『物凄いオーバーラン。真逆に跳んでたね。』

『見誤ったってレベルでは無いですね。』

『ふはは。思い切りが面白いの。』


「…もしかして勘で跳んでた?」

「見事に逆に跳んでたわね。」

「くっ。くくく。」

「奏人笑いすぎ。」

「いや、だって…くく。」


ロスアさんのショートサービスをロブで返したローランドさん。

さっきのスマッシュを逃げずに受ける覚悟でいた2人だったが。

シロクさんはシャトルの上がっていない反対サイドで大きく跳んでいた。

それに気がついたロスアさんは、落ちる前に追いついて送球した。

難しい姿勢からの送球は絶好のチャンスだった。


「リコどうする?」

「ローランドはそのままでいいよ。ただ、あのスマッシュ取りなよ。」

「あぁ。やってやるぜ。」


−スッパン。

−スパ!

「さすがに飛ばないよね。」

−スパ!

−スポーン。

−ピン。

−ピン。

「とりゃ!」

−パン。

「今か〜残念。」

−パーン。

「いくぜ!」

−ズパァァン!!

−パン。

−スパン!

−ピン。

「…!」

−ピン。

−ヒュン…。

「それじゃダメよ。」

−パシュ!


「サービスオーバー、スリー・ワン。」


「成る程。完成されてないからこその使い方か。」

「いやいや。シロクは狙って出来る子じゃ無いわ。それにあんな早く跳ぶ必要なんて無いでしょう。」

「そのお陰で相手はロブを上げず、ヘアピンをロスアさんがしっかり決められたわけで。結果オーライですかね。」

「1ゲーム取ってますから、色々考えてやっている感じはしますね。」

「シロクは考えてやっているとは思えないけどね。」

「シロクさんは直感で動く人ですからね。」


直感で動くシロクさんをロスアさんがしっかりフォロー出来ている。

ローランドさんは若干硬い、リコさんはそれを埋めようと頑張ってますが…。

焦りは禁物ですよ。

心の中で思いつつ2人の動きを見守る事にした。




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