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結構マジでやってます。  作者: みけな
第二章 夏から始まる冒険。
108/162

108話 危ない2人組。

地獄?の特訓を終えて俺達バドミントン部隊は食事と作戦会議で食堂に来ている。


「皆お疲れ様じゃ。ローとリコは毎回こんな感じじゃな。」


食堂のテーブルに突っ伏しているのは2人にもはや突っ込まない学園長。


「まぁ割といい感じの仕上がりだし、明日は少しゆっくり休みませます。」

「ほう。ルカ殿が言うとは余程の訓練なんじゃな。」

「そうね…翔と和歌の組み合わせは危険って事が分かったわ。」

「え?俺もそこに入るんですか?」

「いやいや、そこは私のセリフだよ。」

「2人共ね。」

「「えー。」」


ルカさんにはどう映ったのかな?

苦手な送球をずっと打たせるだけだったんだけど。


「それより明日の組み合わせはどうするの?翔と和歌にダブルスさせるの?」

「それも少し考えたが、2人はシングルスで話してある。」

「そう。良かったわね、ローにリコ。今日の訓練が存分に発揮できるわよ。」

「「…わ、わーい。」」


テーブルに突っ伏している2人が微妙な反応。

そんな2人に触れずに話を進める先輩。


「ねーねーきりんちゃん。シングルスの順番は?私はいつ出来る?」

「シングルス1、ダブルス1、シングルス2、ダブルス2、シングルス3って感じにするつもりだが。」

「ん〜1か2が私と翔くんかな?きりんちゃんどう考える?」

「そこはどちらでもいいと思っているが、2人であれば3でも構わないぞ?」

「いやいや、シングルス3はきりんさんにお願いしたいっす。俺は2でいきますよ。和歌先輩は早くやりたいんですよね?」

「うん!」

「なら決まりだな。ダブルスはローとリコが1。ルカとヘレンが2でいいか?」

「了解っす。」

「分かったぁ。」

「構わないわ。」

「…あぁ。」


これで順番も決まったし後はしっかり休んで試合に備えるだけだ。




朝になるといつも通り起きて外に出る2人。


「今日はきりんちゃんいないね。」

「相手が午前中着くと言っていたから、準備とかあるんですよ。」

「そっかー。出迎えで走って汗かいてたりしたらやだよね。」

「午後練習もないですし、午前中いっぱい走っちゃいますか?」

「お。それいいね。競争は最後一本にしようよ。」

「了解っす。では行きましょうか。」


軽く準備運動を済ませて俺と先輩はいつも通り学園の周りを走る。

何周かして学園の入口に戻るとルカさんときりんさんが居た。


「ルカちゃん、きりんちゃんおはよ〜。」

「おはようございます。」

「休みといったのに走るなんて物好きね。おはよう。」

「お、おはようございます。…わ、私も走りたかった。」

「ふふ。きりんも大概ね。」


話を聞くと、もうすぐ相手が到着するとの事で2人が出て来たみたいだ。

俺達が朝から今まで走ってた事を話すと、きりんさんは羨ましがりルカさんは引いていた。


「じゃ次ラストにしよう。切りもいい感じだし。」

「そうっすね。あ、きりんさん合図お願いしてもいいですか?」

「う、うん。よ、よーい。」

「なんか締まらないわね。私が出すわよ。」

「あ、ありがと。」

「2人共準備はいいかしら?」

「「はい!」」

「よーい、どん!!」


ーダン!!!

何度も走り慣れ親しんだ道を疾走する2人。

目の前に馬車と数名の人が見えた。


「あれって〜お客さんかなぁ?」

「そうかも知れないですね。ぶつからないようにお願いしますよ!」

「だいじょ〜ぶ!!」


相手もこちらに気づいて何やら少し騒いでる?

おや?剣を抜いてる人もいるけど…


「ねーねー!あれ問題だよね?」


賊とかに間違われたのかな?

馬車に凄い速さで近づいてくる2人組み…あ、怪しいね!

問題になっても面倒だしちょっと回り道してでも避けるべきだろう。


「あの団体と距離を取りましょう!近づいて問題あっても嫌ですし!」

「分かった〜!」


俺は迂回する為に右に逸れた。

あれ先輩は…


「てりゃぁ!」


木に登りそこから勢いをつけて馬車の上を跳ぶ。


「あ、ずるいっすよ。」


俺も少し遅れて同じく跳び越える。

後ろの馬車の事も気になるが今は前を行く先輩を追い掛けないと!


「お。戻って来た。」

「ゴール!やった、私が1番だね!」

「はぁー。最後の切り返しが奇抜すぎですよ。」

「ふっふっふ。ここの地形を把握して空間を見る事だよ翔くん。」

「あの発想は普通出ないと思うっす。」

「じゃ、戻ろっか。シャワーとか着替えもしないとだし。」

「そうっすね。では2人共また食堂で。」

「ええ。」

「は、はい。」


俺達が学園に戻ったすぐ後に相手の学園が来たみたいで。

賊とか何か物騒な噂が少し流れたのは後で知った事だった。


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