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21~30

【夢の旅人】21


夢から夢へ渡り、自分の夢から他人の夢へも繋げることができる夢の旅人。

夢の世界に自らを装い、欺き、夢人生を生き、住まいまで持つ者もいる。

あなたの夢に現れる見覚えのない彼、彼女は、そんな夢の旅人かも知れない。



【写真写りの名人】22


美しく写真に写ることができる、というわけではない。

いや、もしかしたらそれもできる、が、主として誰かが写真を撮るときに、その演出の一部として登場するのが、上手い。

目立たず、存在を殺さず。

ごく自然に、あらゆる写真に写る。

それが写真写りの名人の、名人芸である。



【カーテン裏捜査官】23


かくれんぼでカーテン裏に隠れ、出口を見失った子供、あるいは大人を、捜索するのがカーテン裏捜査官である。

カーテンの襞と巻き付く布は目の錯覚を起こし、方向感覚を狂わし、出口を見失わせてしまう。

カーテン裏捜査官はいわばカーテン裏のエキスパート。

錯覚も方向感覚も、自分のものにして、迷子を必ず連れ戻す。



【劇場の裏方】24


劇場に住み着いているのは、怪人ではなく裏方。

劇場の装置を改造したり、新しく取り付けたりする。

事務所に取り扱い説明書をそっと置いて、また次の劇場へ、と渡り歩く。

業者の点検に乗じるので、彼の仕業と思わず劇場は装置を利用している。

さりげなさが主義だという。



【動物ネットワーク社】25


動物のドキュメンタリー番組、映画などには、珍しい動物やその習性が映るが、動物ネットワーク社がマスコミ出演の契約を事前に取り交わしている場合がある。

彼らは広い人脈ならぬ動物脈を持ち、あらゆる動物と交渉し、難しい撮影の依頼を可能にする。

その実、社員が人間に化けた狸であるという噂である。



【臭いの元総合請負人】26


例えば腐った食べ物の臭いや、腐乱死体の臭いなど。

あらゆる臭いにおいを作るのが臭いの元総合請負人である。

はた迷惑な職に思えるが。

「大事なことなんですけどね。

臭いで食べられないものや、危険なものを判断できるんですよ」

少し悲しそうに、語る。



【化石復活作家】27


シーラカンスは絶滅したといわれていた。

チューブワームの化石も発掘される。

そんな化石から生き物を復活させるのが、化石復活作家である。

シダ植物から始祖鳥、樹液に絡まれた蟻などに息を吹き込む。

シーラカンスも彼女の手によるもの。

文字通り『生きた化石』なのである。

ただし「恐竜?怖いから復活させるの嫌」かなり復活させる生物に好き嫌いあるらしい。



【七夕曇天職人】28


七夕曇天職人は、七夕の晴天を五月蝿く見張っている。

少しでも晴れようものなら、雲発生装置で雨雲を浮かべ、我々の目から星空を隠す。

「一年に一回しか会えない夫婦を、何でゆっくりさせてやらないんですかね?!」

本当は涙もろい性格の人物。



【数字取締役】29


サイコロの目、ルーレットの数字。

大勝、大負、あと1多ければ・・・という数の目、全ての数字の糸を引くのが数字取締役である。

偶然の数字はどんなものでも彼の決定による。

多くのギャンブラーを泣かせ、破滅させてきたのはこの人。

なお、本人に数字の目が人生を左右する自覚はない。



【マネキンの世話焼き】30


女もいる。男もいる。

ならばめあわせるのが筋というもの。

マネキンの世話焼きの主張はざっとそんなところである。

彼女は見合いよろしくマネキン同士を会わせて、結婚にまで導く。

「マネキンには愛がないと、誰が決めたのですか?」

と世話焼きはおかんむり。

*21 夢の旅人→

「彼女は夢の旅人」(春子と不思議な物語シリーズ)

http://ameblo.jp/midorimushi-show-bow/entry-11501911789.html/みどりむし書房のブログ

「幻影残香」(春子と不思議な物語シリーズ)

http://ameblo.jp/midorimushi-show-bow/entry-11204321562.html/みどりむし書房のブログ


*25動物ネットワーク社

「花束と記憶をつれて」(春子と不思議な物語シリーズ)

http://ncode.syosetu.com/n3339bd/27//小説家になろう投稿『春子と不思議な物語シリーズ』

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