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第零話:過去から今に続く物語

初めての方、初めまして。


もう一本の読者様、いつも有難う御座います。


おチビです。


最初に言わせて下さい。


御免なさい、我慢出来ませんでした。


そして、


抑えきれませんでした。


では、どうぞ。

 むかし、むかし。何も生き物が居ない『アルカディア』に神様が降り立ちました。


 やがて神様は、一人で生きていくのが辛くなり、沢山の生き物を作り出しました。


 そして、生き物で一杯になった『アルカディア』に満足した神様は、


「自由に生きなさい」


 そう言って、『アルカディア』の中心に姿を消してしまいました。


 それを知り一番悲しみに沈んだのは、神様が作った中で一番強い


 ドラゴン達でした。


 ドラゴン達は再び神様に会おうと、『アルカディア』の中心に向かいました。


 しかし、神様が居る『アルカディア』の中心には門が有り


 それを護るように、とてもとても強い『門番』が居たのでした。


 ドラゴン達は、門を開けるように『門番』にお願いしました。


 しかし、『門番』は断り開けてくれません。


 ドラゴン達は怒り、『門番』にその強い力を振るいました。


 でも、『門番』はもっともっと強かったのです。


 やがて、敵わないと知ったドラゴン達の一頭が言いました。


「『門番』より強いドラゴンを作って『門番』を倒して貰おう」


 その言葉に賛成したドラゴン達は、長い長い刻を掛け


 一頭の『炎龍』のお姫様を生み出しました。


 今は『長老』となったドラゴン達は、お姫様が『炎龍』だった事に嘆きました。


 『炎龍』はドラゴンの中では余り強く無かったのです。


 でも、お姫様の紅よりなお深い『深紅の炎』は……


 『氷』を溶かし、


 『風』を飲み込み、


 『土』を焼き払い、


 『闇』を蝕み、


 『光』より輝きました。


 長老達はそれを知ると、手の平を返したように喜びました。


「お姫様に子供を沢山産んで貰えば『門番』を倒し、『神様』に会える」


 そう言いました。


 そう、長老達はお姫様を『道具』のように思っていたのです。


 お姫様も『心』が無く、『お人形』のようでした。


 そして、お姫様の『番』を決める『儀式』の時、


 その『番』を映す泉に映ったのは……


 『異世界』に生きる、小さな小さな『人間』の男の子でした。


 長老達は慌てます。


「脆弱な『人間』…… それも『異世界人』などが『姫』の『番』などあってなるものか!」


 口々にそう言って騒ぎます。


 しかしお姫様は……


 男の子を見て、胸を高鳴らせていました。


 そう、お姫様は……


 『人間』の男の子に、『恋』をしたのです。


 長老達はそれに気づかず、ドラゴンの雄をお姫様の『番』決め、


 邪魔な男の子に、死の『呪い』を掛けました。


 それを知ったお姫様は、怒りました。


 そう、お姫様は男の子に『恋』をしたことにより、『心』が生まれたのです。


 直様、お姫様は泉に飛び込みました。


 その力により、『世界を隔てる壁』を引き裂き、『異世界』に渡ったお姫様は


 『呪い』により死にかけている男の子の元にたどり着きます。


 しかし、男の子の容態は悪く……『魔術』でも治せません。


 そこでお姫様は、死にかけている男の子に、


 大切な『宝物』……今は居なくなってしまった『龍』の『龍玉』を埋め込み、


 自分の『血』を飲ませました。


 すると男の子は、見る間に元気になりました。


 元気になった男の子は、お姫様に気づき声を掛けます。


「おねえちゃん、だれ?」


 お姫様は生まれて初めての笑顔を浮かべながら、


「私はね、君を助ける為に遠い遠い所から来たお姫様なの」


 男の子はその言葉と笑顔に喜び、


「ありがとう、おねえちゃん!」


 同じく笑顔で答えました。


 そして、お姫様と男の子は『約束』を交わします。


「大きくなったら……私と『××××』してくれる?」


「うん! 僕、大きくなったらおねえちゃんと『××××』するよ!」


 それは、世界にとっては小さな、しかし、二人にとっては


 大事な大事な、『約束』。


 お姫様は男の子と『約束』した事に満足し、生まれて初めての笑顔を浮かべます。


 その時です、お姫様が男の子の世界に『拒絶』され、元の世界に戻され始めます。


 お姫様の力に、男の子の『世界』が耐えられなかったのです。


 消え去る前に、お姫様は男の子に聞きます。


「私はこの世界では生きられないの。だから、何時か君を私の世界に喚んで良い?」


「うん、いいよ。僕をおねえちゃんの世界に喚んで」


 男の子の答えに、お姫様は涙を零します。


 それでも最後まで笑顔でいようと、泣き笑いのような笑顔を浮かべ、男の子の前から姿を消しました。


 無事に元の世界(アルカディア)に戻れたお姫様は、


 長老達を前にした時、


 怒りに飲まれ、


 生まれて初めて……


 自分の『意思』(怒り)により、その『龍族最強の力』を振るいました。


 お姫様の力は凄まじく、三日三晩、『龍の里』を焼き焦がしました。


 その後、お姫様は『龍の里』を出て行きます。


 再び、男の子と出会う方法を探す為に……


 そして、今もお姫様は……



八月十五日の朝八時にもう一話投稿します。


ご感想・ご意見お待ちしています。

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