眩しさを睨んで
掲載日:2026/04/13
「みんなと同じことはしたくない」
という、みんなと同じセリフ。
そんな言葉を反芻する。
気付けば自分はもう取り返しのつかないところまで来ていて、どう頑張っても未来なんてあり得なくて。
そんな状況なのに、考えないようにしていた好きな人だとか昔からの親友だとかの顔が浮かんでしまう。
あり得たかもしれない好きな人への告白、親友と行くショッピング、家族の誕生日パーティ。
そんな平凡な日常の延長線上にある眩しい未来が掴めなくても、もしかしたらあと1日、せめて、あと1日だけでもその大切な人達と一緒に居られるんじゃないかって希望を考えた時、理不尽がその理想を破壊する。
「ほら、やっぱりダメだった。」
衝撃に遅刻した痛みが私は助からないと教えてくれる。
痛みに負けた体が徐々に倒れて行く。
混乱した体は脳みその言うことを聞いてくれない。
知らない黒い服の人達が虫のように群がって来ている。
体が何回か揺さぶられた気がした。
そんな様子の私を見つめている車の眩しい目と目が合った。
警鐘を鳴らすのをやめた脳はどこか達観していた。
でも、私の心だけはその眩しさを、諦めず睨み続けていた。




