第三話 強敵
2024年 4月24日
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「敵だ。」
「ちょ、ちょっと敵ってどういうことだよ。何で来てるって分かるんだよ。」
「そこら辺の説明は後だ。敵が来てるからな。今回は秀吉も戦うぞ。さっきの奴より強いな。とりあえず呪うぞ。」
そういって弁慶は俺の体に手を置く。
「おいおいちょっと待てよ心の準備がまだできてねぇよ。」
「駄目だ。急がないと、どんどん敵が近づいてきてる。」
そういって弁慶は俺の体に吸い込まれていく。
「おいまだ……ふぅ力が漲ってくるぅっ!?やばいやばい、強くなってるぅ!」
「おいっ!秀吉落ち着け。落ち着け。」
「はっ。やばい呪われたのか。変な感じがする。弁慶の声が腹の中から聞こえるぜ。」
「当たり前だ。俺が秀吉の中にいるんだからな。とりあえずよく聞け。これから秀吉は悪魂と戦う。安心しろ攻撃を喰らっても秀吉が痛むことはない。俺が痛むだけだ。魂技の使い方は分かるな。頼んだぞ。もう敵はそこまで来てる。」
「頼んだぞって。ふっ無責任な。おい弁慶、悪魂は短剣を持ったそいつか。」
俺はそういいながら物陰から出た。
「そうだ、悪魂はそいつだ。秀吉困ったら逃げろ。俺が一人で戦うからな。」
「それは心外だなぁ。俺のプライドが許さねぇ。こいつは俺が絶対退治する。」
弁慶は余裕そうに笑う。
「ふっ。良い気前だ。じゃあ任せるとしようか。」
「じゃあいくぜ。日本刀っ!」
俺は日本刀を出し、地面を蹴りあげて前進する。
「まずは一発おみまいじゃぁ!」
俺は敵に向かって思い切り日本刀を振る
敵はそれを短剣で受ける。
「そんなんじゃ俺は止まらねぇ!」
俺は刀をそのまま振り抜く。刀は敵の短剣を弾き肩に当たった。
しかし…
「いたくねぇなぁ。」
敵はそういいながら首をかしげ肩から刀を外す。
「俺の魂技は超防御。呼んでも文字のごとく防御力を大幅に強化する技だ。お前が生み出せるような武器じゃ俺には攻撃できねぇ。」
「おぉ。初めての魂技使い。そうかぁ並みの攻撃じゃ喰らわない…どうしようかぁ。弁慶、どうする。」
弁慶は静かに言う。
「うぅーん。じゃあ秀吉選んでくれ。この戦いには勝てないと判断して逃げる。それか、少しリスクを負おって勝ちにいく。どっちが良い。」
俺は答える。
「分かりきったことを言わせるな。戦うしかないだろ。」
「いいねぇ。秀吉らしいぜ。じゃあいくか。」
弁慶はそういいながら俺の体からすうっと抜ける。
「薙刀っ!ピストルっ!これ使え。」
弁慶はピストルを俺に投げる。
「作戦は分かるな。」
「あぁ。任せろ。」
「じゃあいくぞ!」
弁慶はそういって地面を思い切り蹴る。
「ふっ。弁慶、相変わらずだな。」
俺は思い切り足に力を溜めて上に飛ぶ。
「くらえ。」
俺はゆっくりとピストルの引き金を引く。
「パァーン!」
それと同時
「くらえぇ!」
弁慶が肘を引いて思い切り敵の弾丸が当たった箇所に薙刀を刺す。
その時敵は声をあげる。
「うぐぅ!」
苦しそうにお腹を抑えて、床に膝をつく。
俺は弁慶と目を合わせる。
「勝った。勝ったぞ!」
俺は両手を挙げる。
その時
「ははは、ははははっ!」
俺たちは声のする方を見る。
そこには…余裕の笑みで立っている敵がいた。
「あまり俺をなめるなよ。俺の魂技は超防御だ。」
こんにちはm(._.)m鋤沢輝と申します。
第三話はいかがだったでしょうか。
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第三話では、初の魂技を使う敵が出てきました。そんな敵を秀吉達はうまく退けた…と思ったらどうやら余裕の表情。もう秀吉達の体力は限界。秀吉達はこの強敵にどう立ち向かうのか。
ぜひ第四話も見ていってください。
よろしくお願いします。