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第二話 魂技

2024年 4月24日

1

 「ついてこい。」

 弁慶が早速悪魂を退治しに行くといい、外に出た。

 

「でも、俺ってどうやって戦うんだぁ?」

 俺が質問する。


 「動くのは秀吉だ。我々魂にはそれぞれ魂技こんぎというものがある。生きていた頃の特徴などがその魂技として復活する。簡単にいえば能力だ。どうだ?なかなか痺れるだろぉ。」

 「それは痺れるっ!」

 俺は目を光らせながら言った。


「魂技…かぁ…。じゃあさぁ弁慶の魂技ってなんなの?」


 弁慶が答える。

「よくぞ聞いてくれた。」

 そう言いながら弁慶は体に力をいれ始める。

 すると、弁慶の体から血管が浮き出てきて筋肉がもりもりと隆起し始めた。

 

 続いて、弁慶はバンザイをした。

 そしてこう言った。

薙刀(なぎなた)っ!」

 すると、弁慶の手には薙刀が現れる。


「すげぇぇ!」

 俺はもう一度目を光らせた。

「じゃあ弁慶の魂技はマッチョになることと薙刀をだすことなんだなっ!」


 弁慶が話す。

「いや、少し違うっ!マッチョは合ってる。その通り。違うのは薙刀の方!俺は薙刀だけじゃなくても武器であれば何でも出せるっ!武器の名前を言えば何でも出せるっ!」


 俺がまたまた目を光らせて言う。

 「何でもって…何でもかよっ!まじで、まじですげぇ!めっちゃ強いじゃねぇかよっ!」


 「まぁなっ!俺はめちゃくちゃつよいぞ!」

弁慶はそういいながら腹を抱えて笑った。


その時。

 「ピューン」

 「ぐさっ。」


 俺の目の前にいる弁慶の横腹に矢が刺さっていた。

 弁慶が膝をつく。


 俺が弁慶の肩に手を置いて声をかける。

 「弁慶っ!大丈夫かっ?!」

 「秀吉、この程度全然問題ない。下がっていろ。心配より俺の戦いを見てろ。お手本だ。」

 

 そう言いながら弁慶が前に出る。

 「おいおい、いきなりかよ。それはちょっと卑怯なんじゃないか。」

 「ごめんなさぁい。ちょっと卑怯でしたぁ?」

 そう言いながら物陰からスーツを着た四十代ぐらいの男性が一人現れた。

 

 「お前武士だな。すぐに引きずり込んでやる。」

 「そうですか。では、あなたの首をとりま」

 男性の声は途切れた。


 「雑魚いな、お前。」

 弁慶はすでに男性の体に腕を突っ込んでいた。


 俺はすかさず言う。

 「弁慶何してんだっ!その人は本体だろ?!殺すなよっ!」 

 「黙って見とけって!」

 そう言いながら弁慶は男性から腕を引っ込んだ。

 すると、武士の鎧を着た男の人が姿を表した。


 そして、弁慶が説明する。

「こいつが悪魂だ。魂を取っても本体がダメージを受けることはない。安心しろ。」

 そう言いながら男の魂を手で潰す。

 

 魂は細かくなり、空に消えていった。同時に弁慶に刺さった矢も消えた。


 魂が消えるとスーツの男性が目を覚ます。

 「あれ、俺ここでなにしてたんだっけ。とりあえず家に帰るか。」

 男はそう言いながらどっかに言ってしまった。


2

「おい弁慶、大丈夫かぁ?」

 俺は横腹を見ながら聞く。

「全然大丈夫。ほら出血もしてないしょ。あの時、秀吉が俺の魂技を聞いてくれたおかげでマッチョ状態だったからな。通常だったら少し痛かったかも。それより戦い、どうだった?」

 

 俺は話す。

 「いやぁ強すぎ!腕突っ込んだの速すぎた。俺じゃなきゃ見逃してたね。でもさ、戦いを見てて二つだけなんで?って思ったことがある。」

 「言ってみろ。」

 

 俺が続ける。

「一つが何で俺を呪わないで戦えたのか。弁慶はさっき本体を呪わないと戦えないって言ってたじゃん。だから疑問に思った。

 二つが相手は完全に意識がなかったように見えた。実際、悪魂を退治した時に男の人が俺、なにしてたんだっけって言ってたし。」


 弁慶が答える。 

 「いい質問だな。順番に答えるぞ。

 まず一つ目。あれは俺の言い方が悪かったな。本体がいないと戦えないというわけではない。本体がいると勝ちやすいというだけだ。というのも俺は俺の中にある魂をつぶされると消える。つまり、本体を呪ってその人の体に入るとその人の体が防具となる。すると相手は魂が捕らえにくくなる。というわけだ。」

 「じゃあつまり、本体は防具になるというわけか。」


 俺がそう言うと弁慶も続ける。

 「そういうことだ。同じことを二回言うな。そして、二つ目。あの人には確かに人としての意識がなかった。しかし、ほとんどの人があういう感じだ。秀吉が特別なんだ。秀吉は霊感が強いからな。俺に呪われても意識があるんだ。」

 「なるほどねぇ。じゃあ」

 

 その時、

「秀吉、ちょっと待て。ついてこい。」

 弁慶は俺の言葉を遮り、廃ビルの中に走った。

 錆びた鉄に囲まれる50mほどのビル。


「ちょっとどうしたの?」

 俺が走りながら言う。


「敵だ。」








 

こんにちはm(._.)m鋤沢輝(すぎざわてる)と申します。

第二話はいかがだったでしょうか。

もしよければ感想 • 意見お願いします。

誤字 • 脱字などのミスも指摘いただけたら大変ありがたいです。

質問はできる範囲で答えたいと思います。

 第二話では、初めての戦闘で「魂技」というものが出てきました。

 第三話では、また敵が出てきます。どんな敵なんでしょう。弁慶は勝てるのでしょうか。

 ぜひ第三話も見ていってください。

 よろしくお願いします。



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