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記憶と霊魂の移植は可能か?

過去の偉人のD NAの保存に関しては、噂されているような世界制服を目論む闇組織の存在や、世界経済を支配する大富豪からの資金援助などの成果ではなく、実在したなんとか騎士団の意思を継承してきた日本の財閥によるものが本筋とされている。


彼らはイエスキリストの復活を信じ、時には欲望や思い違いで脱線したりする複数の継承責任者を、公に、あるいは暗黙のうちに統廃合したり、整理したりして、祖先からの意思を、できるだけ純粋なままの継承に努めてきた。

時代やその時の事情によって、統括の責任は三人から五人程度の人間によって管理されているが、現在の代表の一人は、川本孝司の友人の加茂山淳かもやまあつし


三代前の取締り役員だった祖父から内密に託されたのは、限りなく人体に近いアンドロイド生命体の研究とその成果、及び、故人のDNAから生成されるクローン躯体の生命維持の技術の研究とその完成。


財閥の人脈と、その意図に賛同する関係者の協力によって、20世紀最大級の賞賛を受ける有名な物理学者のDNAも、いわば研究用のアーカイブのひとつの中に保存されているが、淳が財閥のおさに選ばれた年に、そのD NAからのクローン躯体製造が始められる。

彼が教えられた解説によると、人体の構成に影響を与えるのは、元になるDNAなので、身体的な特徴は提供元となる故人などと、ほぼ同質となる。

ただし意識や霊魂、あるいは魂は、別人。

というより、人工的な生成物である以上、人格や意識は創生できないとされていた。

先代の研究では、AI搭載の人工頭脳との併合が試作され、最近になって、人格を持たない無垢の脳への、意識や記憶の移植や継承が現実味を帯びてくる。


倫理的にぎりぎりとされるのは、クローン躯体の個別の人権であったが、あくまでも人体の再生や創生の技術であるとして、論点は着地する。


さらに、人工知能やAIに情報として記憶を移植できた際、それは電子的に計算された模擬的な人格であって、記憶の提供者の意識や魂との因果関係は認められるのかという疑問が提示されている。


加茂山は、決断する。

偉人のDNAを持って再生されたクローン躯体製のアンドロイドに、宇宙で亡くなった友人「川本孝司」の記憶を宿そう。

それは本人の意識を持つ者なのかはわからないが、天才としての素養は、きっとあるに違いないと。

さらに、彼には、他の乗組員の復活のために働いてもらいたい。

その作業と並行しながら、あの天才物理学者が願った「霊界通信」というカテゴリーの延長線にある研究、AIまたは人工知能体に移植される記憶本人の意識と霊魂を接続し、継承きるのか。

それを見極めてもらいたい。


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