47.裏口に回り込めギリーPARTⅡ
裏口めざして進もうとした俺を、ギリーが呼び止める。
「ちょっと。どこに行くのよ」
「こっちだ」
「止まれ」
腰だめに構えたショットガンを向けられた。
ちょっとシャレにならない状況だ。
味方に銃を向けられて、平然としていられるやつがいるだろうか。いや、いない。目を険しくする程度で済ませた俺を褒めてほしい。
「おい。いきなり、どうしたんだよ」
ギリーは俺を見てはいなかった。
視線の先は建物だった。
それも、屋根の上をやたらと警戒しているようだ。
俺もそちらに注意をむける。
その直後―――壁のガラス面に亀裂が走った。
「ギリー!! 正面だ!」
俺が声を放つと同時に、ガラスをぶちやぶって騎士型の牙獣が飛び出してきた。
「くたばれ!」
ギリーの撃った散弾は、盾のように構えられた牙によって防がれた。
「ギリー、後退しろ」
「トニーがまだ中に!」
「態勢を整えるのが先だっ」
俺たちは散発的な銃撃で敵をけん制しつつ、ゆっくりと後退していく。
近くにあった池の畔まで、どうにか来ることができた。
建物の中から出てきた牙獣が二匹、俺たちを追ってきている。さらに追加で、屋根の上からも二匹が降りてきていた。
池を背負ったところで、俺は足を止めた。
さて、どう反撃するか。
正面きってやりあってもいいのだが、はっきり言ってギリーをかばいながらだと負担が大きい。
というか、味方としては頼りにならない。むしろ背中から撃たれるとか、牙獣ごと俺を撃つんじゃないかという気がするまである。
わずかに迷った隙をついて、牙獣が突進してきた。
どうやら俺に考える間を与えるつもりはないらしい。
俺をはさんだ二体の牙獣が、次々に牙を繰り出してきた。
「ンの野郎ォ……!!」
避ける合間に銃を構えようとしたとたん、さらにもう一匹が攻撃に加わる。
避ける、避ける、避ける―――ひたすら防御に徹するしかない。池を背負った俺は、まさしく背水の陣という状況だった。
全力で回避を行う俺の目が、ギリーに迫る四体目の牙獣の姿をとらえた。
「ギリー!!」
無我夢中で手を伸ばす。
こいつもそうだが、詫びる前に死なれちゃかなわねえ。
そんな必死の念が通じたのか、指先がどうにか腰のあたりに届いた。
ギリーを引き寄せるのとほとんど同時に、右手からブレード状の牙を生やした騎士の一撃が繰り出される。ついでに俺も、三体の攻撃を躱すのに必死で体勢を崩した。
鋭利な刃が彼女の腰をかすめた。ベルトが切れた。俺は転んだ。
指先に引っかかったギリーのズボンが、足首の高さにまで一気にずり落ちる。
いや、ズボンだけではなかった。
下着も、だ。
「あんたは、またぁぁぁぁ―――――――――っ!!」
「またってなんだよぉーっ!」
ケツ丸出しになったギリーがショットガンの銃身を握り、ゴルフクラブをスイングするみたいに振った。
「ごぱっ……!?」
銃床によるビンタをくらった俺は、錐揉み状に回転しながら池に転がり落ちた。
「ごぼぶぼ」
突然だったので、口から息が漏れた。
水の中はやけに暗い。
まるで影の中に落ちたみたいだ。
その暗闇が、牙獣そのものであると気づいた瞬間、銀色の光が水を切り裂き俺に迫った。
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一人称の練習で書いています。
読みにくい部分が多く、たいへん申し訳ありません。
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