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四季折々  作者: 文月朧
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ある日の日記 3ページ目

☆月○日


彼女に出会うまで、私は1人だった。友人は何人かいたけれど気軽に会える距離でもなかったため、疎遠になった。


唯一の友達は大学も、住んでいる地域も違った。彼が居てくれたから今、生きていると言っても過言ではなかった。


大学でも独りだった。親しい友人などおらず、1人学生食堂で昼食を取る毎日だった。ここは男ばかりで華やかさなどとは無縁だった。ほかのキャンパスに行けば、女も多く男女が均等だっただろう。


ここはつまらない。男というコミュニティしか存在しておらず、偏った考えばかりが押し付けれる。もっと様々な世界を見てまわりたかった。なのに…


今日も私は隅の椅子で昼食を食べた。



〇月 日


つまらないながらにも私は毎日大学に行き、朝から夕方まで講義を受けた。


講義は好きだ。独りだろうが仲間がいようが関係ない。


知らないことを学ぶことは、気分が良かった。自分の世界が広がるようだったから。


目的もなく大学に進学したが、ここでなにかやりたいことを見つけて仕事をして、普通の生活が送れればそれでいい。


私は、薄暗い部屋でスクリーンの光だけが差し込む席で、今日も過ごした。



月 。日


ある日、隣のキャンバスに足を運んだ。その時にすれ違った掲示板。そこには勧誘の宣伝がいっぱいに貼られていた。


天文サークル


ただ星を見るだけ、ただ好きな人だけが集まるようだった。


私は星が好きだった。いつの日だったか、幼少期に見た空を覆うような星が忘れられなかった。


たまに写真集や冊子を買うようになった。それくらい星を愛していた。


それを仕事にしようとは思わなかった。所詮趣味だ。好きなことを金を稼ぐ道具にはしたくない。


私は天文サークルがあると書かれている、キャンパスの端の棟まで歩いた。



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