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【幕間】烏の微睡み
微睡みの中で聞こえる懐かしい声に意識を向ける。
何故、貴方は居なくなってしまったの、なんて。
「私が……私が、貴方を殺してしまったから」
彼女は有限の者だったから永遠なんて無いと知っていたのに。
私が望んでしまったから。
ここは私の望まない未来。これで二人はずっと一緒だと笑う貴方は……
私は初めて愛を知った代償に目を背け、再び微睡みへと意識を落とす。
叶わない夢をきっと貴方は、叶えたつもりでいるのでしょう?
隣に貴方が居ればこんなものは要らなかったのに。
薄々お察しいただけるバッドエンドまっしぐら