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怠惰な憂鬱
外の世界へ彼女を送り返してどれくらい経ったか……ずっとぼんやりと結界の外を見上げている。
いつからここに寝そべっているか覚えていないけれど外の世界はいつもと変わらずキラキラとしていた。
呪いのせいでここから出る事は出来ない。
それに彼女には大事な人が居るみたいだから。他の誰かを見る彼女を見たくない。
目を閉じる。
ここにいれば何も変わらない。
そうすれば怖くない。
それにもうそろそろ進行した呪いがこの思いと一緒に殺してくれるから。それも悪くないと、そう思うのだ。