冒険でクリア?恋愛でクリア?俺の選択でストーリーが決まる!
学校の終わりを知らせるチャイムが鳴り、俺は友達と挨拶を交わし急ぎ足で教室を出た。足を机の角にぶつけながらもドアの目指した。玄関に着いてから、上履きを乱雑に脱いで、下駄箱からは下履きを取り出した。上履きを下駄箱にしまって、靴のつま先をトントンと鳴らして靴を履いた。入り口前にいる先生に挨拶をして、玄関から飛び出し、校門へと向かった。
何で、俺がこんなに急いでるかって?俺は根っからのゲーマーで今日は、お小遣いが貯まってゲームを買う日と決めていたからだ。俺はこの日が一番の楽しみになっているのだ。
「よし、着いたぞ。」
お店に着いた頃には、胸の高鳴りがもっと上がっているのがわかった。
お店に入り、新作のゲームを探す。ホラーや恋愛シミュレーション、アクションと色々並んでいたが、俺の目にとまったのは、良くある普通の冒険をするようなゲームだった。しかし、なぜか違和感を覚えた。そのパッケージには、勇者そして……数人の女性しか書かれていなかったのだ。どんなゲームか気になり、俺は小遣いをそのゲームに使った。家に帰り靴を雑に脱いで階段をかけあがり、部屋へと向かった。早速ゲームを取り出し、取り扱い説明書を読まずに機械へとセットした。
「よし、始めるぞ!」
名前を、゛アレク ゛と名付けた。そして俺はスタートボタンを押す所まで来た。そのとき、母親の
「帰ってきたら手を洗いなさいよー!」
という声がしたが、俺はあとでもいいじゃん…と思い、
「あとで、絶対するからー!」
と言い。画面を見て、えいっ!といいながらゲームのボタンを押した。
その時!テレビ画面がまばゆい光を放ち、俺を包み込んだ。
目を開けると、そこにはさっきまで居た部屋とは別の部屋に居た。
辺りを見渡しても、やはり見覚えはなかった。
その時部屋の扉が開いて、一人の女性がこちらに近寄ってきた。
そして、女性は俺にこう呟いた。
「やっと目が覚めたのですね。勇者様!」
俺は驚いた。今、この子勇者って言ったか!? そして俺はあることに気づいた…。この子パッケージにいたような……あ!勇者の横に映っていた子だ!ということは、ここはあのゲームのなか!?
そんなことを考えていると…
「大丈夫ですか?えっと…アレク様。」
アレク?…あ、俺の名前か。俺はとりあえず、
「だ、大丈夫だよ。」
と言った。そのあと、女性の顔がパァと明るくなり、俺に大きな声で言った。
「それでは、冒険にいきましょう!!」
え?え!?俺、本当にゲームの世界に入ったのか!?
鎧を着させられ、盾と剣を渡されて…。
「さぁ。行きましょーう!」
いや、ちょっと待って!俺これからどうなるの??
そう思いながらも、グイッっと女性に引っ張られていった…。