1/4
繰り返す日常
拙い文章ですが、独自の視点はもって書いています。
一度ご覧いただけたら嬉しいです。
夕日はいつ見ても嫌いだ。
今日一日が終わってしまったのかと悲しくなってしまう。
中川の上に掛かっている長い橋を渡りながら拓也は考えていた。
思えば、いつからこうなったんだろ、小さい頃は1日の終わりは次の日の始まりだと楽しんでいたはずなのに。
そんな事を思いながら家に着いた。
「ただいま」
勿論、返事はない。
また、帰ってそして寝て、学校に行く。
そんな毎日が続く。
日常の連続性を実感していた。
「何かいい事ないかな」
ボソッと呟いてみた。
しかしそれと同時にいい事とは何なのかも同時に考えてみた。
結婚する事?それともいい仕事場で出世する事?それとも、、
そのどれもが拓也にはいい事とは思えなかった。
その時、携帯が鳴った。
「はい」
「もしもしー、今暇?」
幼馴染の夏美からだった。
「いや、ごめん今暇ない、じゃあ」
一方的に切ってやった。
嫌いなわけではない、ただ今は誰とも話す気分にはなれなかった。