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25.旅立ち

 

「行ったか……」


 僕は遠くから、村を見ていた。

 村の中はなんだか賑やかで、どうやら勇者一行の見送りをしているようだった。

 その中には、朗らかに勇者と会話しているイースの姿もあった。


「勇者に頼めたんだな……」


 もしイースが街へと出ていかなかったら、最悪助けに行くということも考えてはいたのだがその心配もなさそうだ。

 それにイースも見た感じ落ち込んでなさそうだし。

 これからイースも、第二の人生を楽しく送ることだろう。


「さてと……、じゃあ僕も行きますか」


 僕は腰を上げる。


 勇者たちが使った道は使えない。

 勇者と鉢合わせになってしまう可能性があるからだ。

 まあ彼らには人間の姿を見られてはいないので、戦闘になることはないと思うが念のため。

 それにイースとはあんな最後の言葉みたいなのをかけて別れた後。

 昨日の今日で会うとなると、少し気まずかったのもある。


「まあ気ままに飛んでいけばいっか」


 そうすればきっとどこかにたどり着くだろう。

 この世界で旅をするにはあまりにもいい加減な考えだが、僕は魔窟にいたときもそれをやっていた。

 外の世界になんて大した危険もないだろうし、大丈夫だろうという確信が僕にはあった。


「さて、どんなところにたどり着くのか。楽しみだ」


 イースと一緒には行けなかったけれど、それでも僕にとって初めての街。

 期待と希望を胸に抱えつつ、僕は大空へと飛び立った。



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