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ディスハイムの闇
真良3年1月4日(後編)
<死竜>「花か…俺も出れたら供えとかないとな」
『死竜、お前。ある日をさかいに人が殺せなくなったと言ってたけど、何なんだ?』
<死竜>「まぁ…お前になら話してもいいだろう。俺の最後の殺しとなった相手は俺の嫁なんだ…」
嫁…こんな場所で戦ってるってだけで苦痛だったろうに…ディスハイム…これこそ人間の闇か…
<死竜>「嫁は…車椅子に乗ってただ座ってるだけだった。意識はなく吐息だけが聞こえてくる…俺は早く楽にしてやりたいと思った。この闘技場は死ぬまで出れない。多分何もしなくても死んでしまう状態ではあったが俺は、見ていられなかった。俺は…嫁を殺した」
死竜の目は悲しみを訴えていた。
『そうか…お前も苦労したんだな』
<死竜>「そうだな。お前が俺を出してくれれば墓参りにも行けるんだがな」
『そうだな。俺も墓参りに行きたい』