裏の世界
真良3年1月2日
俺は人を殺した。
目の前にバラバラになった死体。
『うわーーーーーー』
『はぁはぁ うげぇ』
何も食べてないので出るのは唾液混じりの胃液だけだった。
ガチャと扉が開く音がした。
<死竜>「起きたか…飯がある。食え」
『あんまり食べたくないが食わずに死ぬのもしゃくだな』
死竜は鼻で笑い、おぼんを渡してきた。
白いご飯、お味噌汁、キャベツの千切り、ドレッシング
場所が場所の割にちゃんとしてやがる。
『こんなちゃんとしたもん食ってんのか？』
<死竜>「お前が食ってるのは俺の分だ。お前の飯は俺が食った」
『え、俺の飯は？』
<死竜>「賞味期限が切れてるカビてるパン１つだ。」
『…なぜそこまでする。』
<死竜>「炭水化物と水さえあれば死にはしない、俺はここからでる為ならお前にだって頭を下げてやる」
ちょっと待て、なぜこいつが出たがっている。
考えろ…なぜだ…鎖で繋がれてなく
食事もちゃんとした物を食っている
いや待てよ…ここは地下だと言っていた。
まずこいつの立場は何なんだ。
俺に頭を下げてでも…
自由に出れないことを知らずに入り出れなくなった…
いやそれはない闘技場と言うことは傍観者が必ずいるはずだ。
モニターでの撮影の可能性もある…
こいつはどうやってここの入ってきた…
どこからか調べて…
そうか自分から入ってきた…
『お前はここに自分から入ってきたのか？』
<死竜>「そうか…頭も少しはまわるようだな」
「昔話をしてやろう。ディスハイムは西暦が真良に変わると同時に完成した。この場所は茂治という資産家の私有地で20年の時をかけ造られた。俺はここを造るために派遣された１人だ。派遣されたのは全部で7,427人。俺は4年でここを離れた。理由は家族の死だ。家族の葬式を終わらし、仕事に戻ろうとしたのだが終わったと言う報告を得た。それから16年の間で次々に俺と一緒に派遣された者が事故死していることが分かった。気になった俺は友人の警察官に調べてもらうことにしたが書類上、事故死としか書かれていなかった。それから2日後に友人が事故死したと、ニュースに流れ、悲しみにふけっていると宅配便として封筒が届いた…俺は内容を確認し目を疑った。
闇の闘技場ディスハイム…俺はディスハイムの事を警察、新聞社に話したのだが誰も信じてくれなかった。
それから数日がたったある日、サードと名乗る女が接触してきた。
サードはディスハイムに入りたければ、１週間後の18時港区の客船に乗るといいと言った。
乗ると１枚の契約書が配られた…内容は３つあった。まぁ実物がある、これを見ろ」
すると死竜から１枚の紙が渡される
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契約書
１つ ディスハイムでの殺したは罪には問われない
２つ 客船に乗った者はどちらかの
仕事をしてもらう
２つのどちらかを囲め
１、ディスハイムの戦士
２、ディスハイムでの商売人
３つ ディスハイムに入る者は出られない
氏名 □
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『こんな無茶苦茶な契約書が…』
<死竜>「俺は商売人としてディスハイムに入った。仕事と言っても、ただ客から金を巻き上げる簡単な仕事だ。月日が立つと馴れていくもので人が目の前で死のうがどうでもよくなる。
2年も働いていればある程度地位も高くなった。
1月1日掃除と言う項目で闘技場内に入ると俺の目の前に女がたっていた。数分見つめあうと女が俺に向かって走り出した。
…気づくと俺の目の前には動かなくなった女が転がっていた。
俺の服には血が飛び散って
客席から殺せと何度も何度も怒声が聞こえてくる。
仕方なく俺はその女の首を絞め殺した」
『お前も人を殺したんだな…』
<死竜>「あぁ １年俺は殺し続けたが、ある日をさかえに人を殺せなくなっていた。
俺はもう殺せないと総支配人に言うと、ではお前もギャンブラーとなるがいい。と言われた１人選びその人物が100勝を終えたときお前とその男を解放してやろうと言われ、３ヶ月たったときに現れたのがお前だ。
それで俺は直感を信じお前に決めたわけだ…少し話しすぎたな…じゃあ 俺は行かせてもらう」
『待て、俺はいつから闘技場に行くんだ』
<死竜>「1月3日つまり明日だ」
ガチャと扉が閉まり死竜がいった。
