怪しい男
………俺は目を覚した。
辺りを見渡すとコンクリートで覆われ鉄の扉が1つ。
ドアノブは破壊され、こちらからは開かないようになっている。
動こうとすると、身体が麻痺しているのか指1本動かせない。
「気づいたか」声が聞こえる。
扉の向こうからだろうか…
俺も声を発しようとしたのだがやはり動かない。
「安心しろ。体はあと数時もすれば動かせるだろう」
『お…は…うし…こ…な………に…る…だ』
「はっはは 流石に若いな 今お前に使ってる薬は熊でも5時間は眠ってる激薬だぞ まぁいい、お前の状況を説明してやる。1回で覚えろ まずお前の名前は2-8463だ。昔の桜田 龍彗は捨てろ桜田 龍彗と言う男は死んだ。」
『…れは…こ……こだ…きいて…いる…だよ』
少しずつ麻痺が解けていく
「あぁここがどこだか知りたいのか…ここは人間の闇が作り出した闇の闘技場ディスハイム通称DH、地下の世界だ」
闇の闘技場?地下の世界?なんのことだ…そんなもの聞いたことも無い
『あ、あーあーあー。よし喋れる。おい、俺がなぜここにいるかは聞かずとも分かるがお前は一体だれなんだ?なぜ俺に関わる、なぜ俺に情報をくれる?』
「質問か…まぁ始めはこんなものか…」
扉の向こうにいる男がため息を1度ついて話始める。
「お前に近づく理由は俺がお前を見込んだからだ。お前は必ずここを出れる」
『ちょっと待て、ここから出れるのか?俺がしたことを知らないわけじゃないだろう?』
出れる…俺は人を殺したんだぞ。人殺しをそとに出すなんてイカれてる
「戸惑っているか。当然か…ここから出るには100戦100勝が条件だ。1度でも負けてしまえば永遠にここから出ることは出来ない死ぬまでな」
『そうか…100勝か…お前は俺に賭けたギャンブラーってところか』
「そうだな。命懸けのギャンブルだがな。お前の敗北は実質俺の死に繋がる」
『そこまでする理由があるのか。お前は一体何なんだ。なぜそこまでする。俺はただの人殺し以外の何者でもない』
「っふ 俺は直感に従っただけだ。理由はない…」
ガチャと扉の向こうから音がする。
「時間だ死竜そのぐらいにしろ」
さっきの男とは違う声だ。
死竜…奴の名前か…
<死竜>「じゃあな。明日また来る」
ガチャと音をたて死竜ともう1人の男が出ていった。