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3/7

☆3

「私は反省したんですよ。何であんなによってたかってみんなして私のことをいじめたのか。首だけになって、遠くに転がる自分の体から血が流れ出るのを眺めながら、よく考えたんです。でも、わからなかった」


魔王はそう話し始めた。箒を手に、ご近所さんとの会話のような気軽さで。しかもなぜか場所は俺の実家の庭先だ。


「だから、みんなから人気があって、正義の味方とされる勇者のことを学ぼうと思って。勇者自体は忙しそうだったから、どんなところで過ごしていたのかと思って、勇者の故郷に来ました」


魔王はにっこりと笑った。ややどや顔だ。


「よくここだと分かったな」


「看板がいっぱい立っていました」


「……たしかに」


「でもここでもよく皆に蹴られます。むしろ前よりも」


「そりゃ、そんなみすぼらしい恰好をしていれば、邪険にもされるだろう。覇権を握っていた魔王のころとは違う」


「そうなのですね! 流石勇者様」


そう言って魔王は心得たとばかりに両手を挙げた。片手に箒を握りつつ。


「学びました。『恰好がみすぼらしいと蹴られる』」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 引き込まれるストーリー、これからどうなるの? という期待。 [気になる点] このポンコツ感漂う魔王様が、気になりすぎます(笑) [一言] え、すごくおもしろそう! 理不尽な暴力を振るわ…
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