表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/35

プロローグⅡ

××××日目


 私はいつものように、魔法でお菓子を作る練習をしていました。


するとどうでしょう?


何やら二人分の足音に、荒い呼吸が聞こえてきました。


久しぶりのお客様です。


私は足取り軽く二人がいる方向へ、足音を立てずに駆け寄りました。


するとどうでしょう?


ポツンぽつんと緑色と黒色が見えました。


近づいていくと、緑色の髪の毛の少女と、黒髪の少年が私のお屋敷を指をさして何やら話をしていました。


よく見てみると緑色の髪の毛の少女は紫色の瞳をしていました。


「あの子だ・・・・・やっと会えた!」


 今回は一人ではないからか、黒髪の少年にニコニコと笑いかけています。


泣いてはいないようです。


「あの子の隣にいる少年はあの子の恋人でしょうか・・・」


 私は、少し、むしゃくしゃした気持ちを抑えながら、できるだけ優しい声を出すように意識をしてあの子に声を掛けました。


「また会えましたね。」





 私が、あの子、緑の姫君と仲良くなろうと、話しかける度に黒髪の少年は邪魔をしてきました。


そいつは、私のことをいつも敵意識むき出しでにらめつけてきました。


何とかして私と緑の姫君を遠ざけたいようです。


堂々と、嫌みも言われました。


ついついイラついたので、黒髪の少年を軽く殴ってしまいました。


ざまあ見やがれ!


おっと、失礼。


緑の姫君は、恐怖の表情を浮かべて私のことを見ていました。


私は緑の姫君に暴力ヤローだと思われたくないので、急いで黒髪の少年に謝りました。


そのあと、黒髪の少年はぴったりと嫌味を言わなくなりました。


ですが相変わらずに私のことをにらみつけてきます。


もう、ほんと邪魔。


私は、ほんの少しの出来心で少年のお茶に毒を盛りました。


ですが、黒髪の少年は一口もそのお茶に口をつけることがなく、早々、緑の姫君を連れていってしまいました。


出されたお茶を飲まないなんて、なんて失礼なやつでしょう。


絶対に緑の姫君はあの黒髪の少年に騙されています。


確かに顔は良いかもしれません。


私のような平凡な顔に比べたら。


でも、しょせん顔だけでしょう。


きっと、緑の姫君も、すぐにあんな嫌みで頭が固い少年より、私のことを好きになるでしょう。

 



 次にここへ来ては最後。


私は緑の姫君を捕まえます。


【花】のように可憐に笑うあの子を、私が【甘】く優しく【恋】に落として、絶対に出たくないような居心地が良い【檻】の中へ閉じ込めてしまいましょう。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ