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緑の五月

作者: 秋葉竹




  


緑の五月の風に

髪なびく

草原を駆け下りる少女の

息は弾んでいる


若草の匂いが

鼻をつくほど濃厚な自然の中に

すべてはこれから始まる

ちいさな芽生えみたいに

未来を目指している


幸せなんて

どこにも転がってはいないけれども

やわらかくて

やさしい気持ちでいられる

時間が流れてくれているから

すこし濡れた草原に寝転び

太陽の眩しさに

「アッ」と両眼を瞑るんだ


あのとき

両手をつないでいた

若さを持て余した少年の

寂しさに

触れた気がしてね

少女は

じぶんが

太陽に焼き尽くされる

蝶々になったみたいな

錯覚を憶えて


梢に止まった

ヒヨドリが

可愛く笑ってくれているから

このまま

星が視えるまで

ここでこうしていようか


緑にからまった髪が

自然と手をつないで

生きてる気持ちにさせるから

潮騒みたいな

風の音を聴こうか








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