表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶望にサヨナラ  作者: 桜瀬悠生
54/72

曇天の下で

 ふと気がついたときには、すでに空一面が暗くなっている。


 心が冷えてきて、身体が震えてきて、ぬくもりはどこにもない。


 存在しているはずの明かりは、どこにあるのだろう。


 どこまでも遠くて、かすかにしか見えやしない。


 僕の心を満たしていくのは、波のように押し寄せてくる不安だけ。


 明かりに手が届きさえすれば、この不安はすぐに消えるのに。


 どうして、こんなにも明かりが遠いのだろう。


 手の届かないところまで、離れてしまうことになったのだろう。


 すべては、前に進めない僕のせい。


 遠ざかっていくことがわかっていて、引きとめようともしなかった。


 だから僕は、今日も黒雲に押しつぶされる。


 明かりのない世界にあるのは、ひとりぼっちの寂しさと不安だけ。


 暗くて冷たい世界で、僕は今日もひとり。


 不安と寂しさが、やがで恐怖に変わっていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ