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城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?  作者: 甘寧
墓荒らし

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情報

城での仕事が終わったので『マム』へ行き、ゴリさん達と合流です。

そして城に教会の手の者がいると伝えると共に、本日あった事をゴリさん達にも報告致しました。


「なるほどな……城の中の動向も知られているか」


「そちらはどうでした?」


「……あぁ、それがな……」


ゴリさんはゆっくり話し出しました。


それによると西の神父を調べようとしたらしいのですが、どう言う訳か教会に辿り着けなかったと。

シャーロットさん曰く、空間が捻れているとの事でした。

捻れて繋がっている為、いくら歩いても同じ場所に出てしまうらしいのです。


私達は魔術師ではないので、こう言った類はお手上げ状態なのです。

妖術師と名乗るシャーロットさんが頼りなんですが、そのシャーロットさんがおりません。


──……先程まで隣にいたのですが。


キョロキョロ店内を見渡しますが姿がありません。ふと、外を見ると店に入れないフェルスさんの為に料理を運んでフェルスさんに与えている姿がありました。

相変わらずフェルスさんを愛してやまない姿に気持ちが和みます。


「教会まで辿り着けんかったが、シモーネ達には町で聞き込みを頼んでおいた」


「何か噂になってる事があるだろう」とゴリさんは考えた様です。

町に出たのはシモーネさん、ルイスさん、レナさん、クルトさんの四名。


このメンバーで行けば当然……──


「ふふ、ちゃんと聞いてきたわよ~。ちょっと色目使えばすぐ教えてくれるんだから楽勝よねぇ~」


「あんた、胸押し付けてただけじゃない」


「やだ、僻み?」


「はぁぁ!?違うし!!言っとくけど、私だって胸の谷間あるのよ!?胸は大きさじゃないの!!大事なのは形とフィット感よ!!」


──……ほら、始まりました。


シモーネさんとレナさんは胸の張り合いを始めてしまったので、大人しくなるまで放置しておきましょう。

先に、ルイスさんとクルトさんの集めてきた情報を聞くことにします。


「そうやねぇ……あんまいい話聞かんかったな」


「なんか、夜中に教会の近くを通ったら変な音がしたとか、あの神父は呪われてるだとか、女の子が教会に行ったら帰ってこなかったとか、こんなんばっかだったよ」


やはり東の神父とは正反対のようです。


「……しかし、何故こんなにも嫌われてしまったのでしょうね?私がまだ令嬢の頃は、通う方もチラホラいたのですが」


そう。数年前までは、通う方も少なからずおりました。

私もその一人。月一度程でしたが足を運んでおりました。


「そりゃあ、無愛想で行くたびに睨まれてちゃ行きたくもなくなるよね」


──確かに無愛想でしたが、墓を荒らす様な方ではないと思うのですが……


ルイスさんの言葉にそう思いつつ、これからの事をゴリさんに尋ねました。


「とりあえず、西の教会に行けるようシャーロットに道を作ってもらう」


まあ、それが最善ですね。

その道が出来上がるまで、私達は引き続き情報収集を頼まれました。


「……なぁ、それより、あれ、どないするん?」


クルトさんが指差すのはシモーネさんとレナさん。

未だに揉めております。

まあいつもの事なので、そのうち収まるだろうと判断しました。


私達はロンさんに料理をお願いし、それを美味しく頂きながらシモーネさん達を呆れながら見つめておりました。


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