表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?  作者: 甘寧
グロッサ国

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

108/176

NO.0の居場所

「……で、0(ヤツ)の居場所はどこだ?」


早速ゴリさんのお兄様、0の居場所をニルスさんから聞き出そうとしています。


ニルスさんは私からゴリさんに目線を移すと、ゆっくり口を開きました。


「まあ、約束だから教えるけど、今もそこにいる保証はないよ?0は用心深いからね」


「……そんな事分かっている」


「さっさと話せ」とゴリさんが急かします。


「はぁ~……奴は街外れの屋敷だよ」


ニルスさんは頭を掻きながら教えてくれました。


街外れと言うと、ここから差程離れていませんね。

今から行こうと思えば行ける距離です。


「……場所が分かっただけ収穫だ。一旦持ち帰ろう……」


「えっ?良いんですか?」


「……あぁ。今乗り込んだって100%の力は出せない。負傷者も多いしな……」


そう言うゴリさんの手元を見ると、震えながら拳を握っています。

本当はすぐにでも乗り込みたい所なのを、私達の事を考えて耐えてくれているんですね。


その意志を汲み取り、ゴリさんの言う通り一旦レナード様の屋敷に戻りました。



◇◇◇



屋敷に戻った私達はまず傷の手当をし、動ける者はゴリさんの部屋に集まりました。


「えっと……そこの彼は私達の仲間になった。で間違いないの?」


当然のように微笑みながらソファに座っているニルスさんにシモーネさんが問いました。


「そうだよ。これから宜しくね」


とてもいい笑顔で答えるニルスさん。対して、顔が険しいシモーネさん。


「……ゴリさんの決定に逆らうつもりは無いけど、私は反対よ。こんな胡散臭い奴、信用出来るわけないじゃない」


その言葉には私も同感です。


仲間になるには信用は大事な事。お互いに探りあっていたら、その組織は機能しません。


「まあ、僕もすぐに受け入れてもらえるとは思ってないよ。それでも、僕は君らの仲間に入りたい事に変わりわない」


格好良いことを仰っていますが、私をつけ回す為だと先程仰っていましたよね?


シモーネさんはその言葉を聞いて「ふんっ。勝手にすれば?」と顔を背けました。

私はシモーネさんが美丈夫な男性に対して、このような態度を取る事に驚きました。

正直、顔が良ければいいのかと思っておりました。


因みに、ルイスさんティムさんは割とあっさり承諾していました。

曰く「まあ、ここに来る連中は何かしら問題があるからねぇ」と言うことらしいです。


そんなこんなでニルスさんの紹介が終わりましたので、本題へと移りましょう。


ゴリさんが仰るには、確かに街外れの屋敷は実際にある様ですが人が住んでいる気配はないと。


ですか、ゴリさんは「兄貴(アイツ)は間違いなくそこにいる」と確信がある様です。

それならば、私達はゴリさんの指示に従うまでです。


しかし、ルイスさんはまだ毒の影響で動けず。

ティムさん、ユリウス様と騎士の方々は傷を負っているので、足で纏いになるのは明白。


そこで、ヤンさんとジェムさんが先に屋敷の偵察へ向かい、私とシモーネさん、新人のニルスさん、そしてゴリさんは後から合流という事になりました。


当然、騎士団長であるユリウス様は「自分も行く」と聞きませんでしたが、そこはゴリさんの睨みで黙らせました。


「最終決戦だ!!皆、死ぬなよ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ