3/18 伊坂
追加予定
3月18日朝
まだ、道路の影に雪が残る春のはじまりだった。
状況整理のために日記をつける。
北18条の地下鉄からさっぽろ駅の地下鉄乗車中の8:10に地震は来た。
スマホで暇潰しをしていたから時間は正確に覚えている。
大きな揺れと共に人と人の間に挟まってたっていた自分の身体は大きく降られ、何かに激突。
そのまま気を失う。
気がつくと、横たわっていた。
電気が消えているのか暗闇で、よくわからなかったが周りが濡れて、いや水浸しだったのを覚えていた。
大学通学のようにやけにでかいリュックサックを担いでいたので、地震で地面に頭を打つことはなかったからか、ふらつきなどはなかった。
次第に暗闇に目が慣れてきて、周りに大量に人がいるのがわかった。
いや、正しくは人に埋まっている。
スーツの感触。春物のジャンパー特有の妙にサラサラした感触。ちの匂いも微かにした。
とりあえず動こうと、
大きな声を出して気がつく人がいないか確認したが、誰も返事がなかった。
二、三度繰り返したか何もなかったので、何とか出ることが、できないかと身体を動かしていると、うまく隙間ができ、出ることができた。
どうやら、車体は斜めに壁に寄りかかるようになっているようで、そのため片方に人の山があり、その中に自分は埋まってしまったようだ。
車体の下の方には水がたまっていた。下水道かそれに似た匂いがした。くさい。
そのため、なるべく下を見ないように車体から出れそうな所を探した。
すぐに出れそうな窓があり、そこから出れた。
緑の光が微かに光っていたため、地面がどこにあるかはわかった。
地下から地上に出ようと、緑の光を目印に歩いて行った。地面は水浸しだった。
リュックサックについては、そのまま担いでいくことにした。
ある程度歩いていると、地下鉄の駅についた。
壁にある看板には¨¨2¨と書かれてた。
数字の2のみしかわからないが、そこが北12条ということはわかった。
その辺りも濡れており、いくつかゴロンとした何かがあった。何となく予想がついたがその辺りを見ないようにした。地上にでるための階段を探した。
何となくの構造は頭に入っていたため、階段の場所は暗闇のなかでもわかった。
階段も破損しているところがあるが、登れた。
そして地上でると、まだ太陽は出ていた。
この辺りに駐輪場があることは覚えていたため、使える自転車がないかと思った。
大体の自転車は車輪やフレームが曲がっており使えなかったが、駐輪場に入らないからなのか無理矢理、自転車と自転車の間に挟まっている奴はまだ曲がりが小さく乗れそうでチェーンもかかっていないため、借りた。
自転車を手にしながら、辺りを見合わすと
コンクリートは割れ、近くで高い建物である札幌駅のjrタワーはそれによる高僧部の崩落から駅自体がつぶれていた。
駅の近くまで行けば、まだ生き残っているひとがいるかもしれない。
明るいうちに札幌駅付近へ向かう。
一度書くのをやめる。