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動物園

正樹!正樹!正樹!

世界中のみんなに伝えたい〜

私、正樹に恋してる!

早く会いたい。

待ち合わせの時間まで、待ちきれない!

1分だってもどかしい。

普段ならテレビ見ながらダラダラ時間をかけてするメイクも手の動きが早い。

なぁ〜んだやればできるじゃん!完璧!

洋服選びも冴子と大騒ぎした結果、お嬢白ワンピに決定!

巻き髪は、2度やり直し。

今日の私は、完全無敵!

そう!

正樹に告白するつもりだ!勝っても負けても悔いの無いように、完璧な自分で挑みたいの。

「何の勝負?勝ち負けじゃないと思う…けど?」

冴子のニヤニヤ顔を無視して気合いを入れなおす。


今朝までのショボくれてた気分が嘘のようにはしゃいだ。いつぶりだろうこんなに楽しい気持ちになったのは。

「愛ちゃん〜行ってらっしゃ〜い!おみやげ話楽しみに待ってるから〜早くかえって来てよ〜」

冴子に見送られて家を出る。

正樹の車のクラクションが聞こえた。

着いたよ〜早く出ておいで〜って聞こえる。

転んじゃいそうな勢いで車まで走った。

正樹が車の中から手を振っている。

助手席に乗り込み

「お待たせ〜」

「そんなに走ってどうしたの?息切れしてるし…クックッ」

も〜笑わないでよ!

すねた真似して口を尖らす。

「ゴメンゴメン。今日の予定は、どうしますか?お嬢様?」と言いながら私の頭をポンポンする。

なんだか幸せだ。

「今日は、どうしても動物園に行きたいの!ダメ?」

「動物園?そんなに可愛いい格好なのに動物園でイイの?」

「イイの〜!出発!」

ハイハイって感じで車が動き出す。

動物園は、天国に行ってしまったお父さんとの思い出が沢山詰まった場所。

お父さんと二人で作ったデコボコの形したおにぎり弁当を持って手を繋ぎなからよく行った。

「愛、大人になっても動物園一緒に来ような。」

って帰り道お父さんは、ちっちゃな私にいつも言ってたなぁ〜

思い出すとまた悲しい気持ちになりそうで、お父さんがいなくなってから一度も行って無い。

動物園は、お父さんとの思い出の塊だ。

あそこに行けばお父さんから勇気がもらえそう


シートの下に何か置いてある。

何?子供の小さな赤い靴だ。可愛い。

正樹の友達の子供のかな?

正樹と結婚して子供産んでこんな可愛い靴履かして一緒に動物園行けたらいいなぁ〜

まだ告白前なのに色々空想してニヤケてた。

正樹は、ちょっと不思議そうに私を見ていた。

お弁当作ってこれば良かったなぁ〜

道は、空いてて順調に車は、進んで行った。

駐車場がかなり混んでてちょっとグッタリ。

「動物園なんて何年ぶりだろう?凄い人だなぁ〜愛ちゃん人混み大丈夫?」

「うん!大丈夫だよ〜」

「俺ちょっと苦手だよ〜」

エェ〜でも今日は、我慢してよぉ〜

「でも愛ちゃんと一緒だから頑張ってみますか!」

ってニッコリ顔

カワイイ〜

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