日常の週間
「ねぇ、トサカ」
「黙れキノコ」
「何でトサカの髪って、ワックスつけてないのにそんなにはねてるの?」
「知るか。それ以上しゃべったら殺すぞ」
道路の上で、二人の少年がしゃべっている。
「アー、イタタタタタ、トサカのキャラがイタタタタタタ」
「死ね」
髪が跳ねているほうの少年が、ロンゲの少年のバッグを蹴り上げる。
「なにすんだよっ!」
ロンゲの少年が髪が跳ねている少年のモモをけろうとする。
同時に、髪が跳ねている少年、阿東の裏拳がロンゲの少年、秋道のでこにめり込む。
「ざまぁみろ」
でこを抑えてうずくまっている秋道を見て阿東が言う。
「そんなことだからトサカはトサカなんだ」
「黙れキノコ。それ以上しゃべるな、胞子が飛ぶ」
「その髪のトサカが本体の癖に」
「うるさいキノコ。胞子。マッシュルーム。マジックマッシュルーム」
「ちょちょい、最後の麻薬だったくね?」
「コカイン死ね」
「そのトサカ焼いたろか」
「麻薬って焼いたら・・・・・、あぁ、だめだ中毒になる」
「勝手になっとけ。てかもうなっちょるやろお前」
「お前やろ、この胞子」
「そうだよ!僕は胞子だよ!悪いかっ」
「・・・・・・、麻薬中毒の負け犬」
「うるさいトサカ」
「ヤーイヤーイマッシュルーム!お前の母ちゃんマッシュルームマザー」
「トサカバーガー、うるさい」
「貴様の頭に生えている趣味の悪いきのこあたしの頭に生えてない気持ち悪いきのこ」
「ボカロを変な声で歌うなトサカめが」
「嫌悪に拍車をかけてさらに滑稽あそばせるので腹の底からゲラゲラ笑おう」
「近所迷惑」
「にょきにょき にょきにょきにょきのこが感染るから近づくんじゃねえにょきにょきにょきにょきのこ野郎泣くな胞子が飛ぶからね」
「ないてねぇし」
「やーいやーいマッシュルームお前の母ちゃんマッシュルームマザーやーいやーい マッシュルーム
マッシュルームマザー マザー」
「何回言ってんだよそれ」
「巷にじわり蔓延ってる趣味の悪いきのこ中身はスカスカからっぽの気持ち悪いきのこ」
「やーいやーいトサカ」
「数の論理を笠に着た勘違いはとてもヤバイので火炎放射器でメラメラ燃やそう」
「あぁ、もうこいつだめだわ」
「にょきにょき にょきにょきにょきのこの色も柄も調子づいてにょきにょき にょきにょ きのこの輪の中で ふんぞり返ったりね」
「ブベラッ」
返ったりねの瞬間に出された阿東の蹴りによって、秋道は再びその場にうずくまる。
そんな秋道をみて、阿東が言う。
「さぁ、信号も変わったし行こうか」
「いてぇなおぃ」
「赤信号、二人で渡ってキノコが引かれる」
「トサカが引かれてろ」
「あはははー」
阿東は笑って赤信号の横断歩道に秋道を押し出す。
「ぉ、おわっと」
「ちっ」
「へーそういうことするんだー。じゃぁ、もうワンセグ見せてやんないから」
「いや、それは関係ねーだろ」
「そしてあの秘密もバラス」
「どっちとも露骨な嫌がらせだなおぃ」
「絶対バラス」
「・・・・・・、やめれ」
「ははは、なら土下座して誤るがいい!」
「胞子ってサー、風が吹いたら飛んでくよねー」
「トサカのつぶれた鶏を見るとなんか嬉しくなるよねー」
「台風にでもあって散ればいいのに」