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日常 地域 こんなことあんなことそんなこと

調う響き 歌と車とシンクロニシティ

作者: 池畑瑠七
掲載日:2026/09/19

音楽と車、どちらも自分の生活に欠かせない大好きな、大切なもの。最近「歌う事」と「運転する事」に共通の感覚があるみたい?と感じることがあって、文字に起こしてみたくなりました。専門的な考察等ではありませんので、どうぞご承知の上お読みいただけたら幸いです。

 好きのナントカで細々と続けてきたカラオケだけれど最近ようやく、始めた当初よりもすこーしばかり歌える曲が増えてきた気がしている。

 最初全く届かなかったキーが幾分マシに出せるようになって来たり、カミカミだった早口メロディになんとか口が追いつくようになってきたり。以前はあえなく玉砕した曲が、時を経て再挑戦してみたらどうにか形になった!などは自身で変化を実感できる部分で、そういうのは素直に嬉しい。


 一番の推しアーティストさんの紡ぐ世界が好きすぎて、ほぼその方の作品ばかりに挑戦しつづけている。原曲を聴いたりMV視聴してる時の多幸感は言うに及ばず、歌詞を追うだけで感極まるような奥深い世界観には様々な情景や想い出・感慨が湧き上がってくるし、癒しに元気勇気に気付き等、どれだけの光を貰ってきたことか…感謝は言葉に尽くせない程のものがある。



 ジャンル問わず音楽は聴くのも歌うのも元々大好きだった。生活の変化と共にいつしか聴く専門になっていたけど、コロナ自粛が解けた頃に家族と出掛けたカラオケをきっかけに、眠っていた「歌うの大好き心」が再び目を覚ますことになった。

 この大大大好きなアーティストさんの描く美しい世界をもっと深く知りたい触れたい、歌えるようになりたい!という思いが抑えがたく湧き、高く険しく聳える壁を承知の上でカラオケチャレンジを始めてみよう、と心に決めたのだった。


 スタートしてみると想像を遥かに超えて、壁は分厚く高かった。聴けば何処までも心地良くて、癒されたり元気湧く名曲ばかりなのだけど、自分で歌うとなると全く話は違う。異次元の難しさがあるのを一曲一曲試すごとに痛感した。

 超低音から超高音まで音域は広いわ、転調多いわ、譜割りというらしいが複雑繊細なメロディへの歌詞の当て方も実に多彩。大好きで聴き捲ってたしカンペキに覚えてたつもりの曲でも、いざ歌ってみるとあれ?あれ? 音程あやふや、キーは届かない舌は縺れるしで てんでバラバラ、リンクしてない頭と身体。数限りなくある関門にメロメロ玉砕…(;´Д`)となり、己が未熟さに落胆したり途方に暮れる事もしょっちゅうだった。


 それでも、カメさんのようにゆっくりした歩みながら、目の前のハードルを一つ一つ地道にクリアしていく感覚はゲームやスポーツにも似て。自分なりの小さなステップを踏んでは進む達成感が曲ごと日毎にあった。挑戦すればするほど、聴いているだけでは分からなかった気付きに出逢えたりすることも多くて「あっ、そうだったのか!」という発見の喜びも数々。

 また、そんなことを大好きな推し友とフランクに語り合えたりする楽しさも、すごーく大きい。好きなものとその世界だけにじっくりと向き合える時間はとても貴重で、幸せで、愛おしくて。社会にも家庭にもこの数年間いろんな事が絶えず起きたけど、チャレンジを続けていきたい欲はひとつも減ることが無かった。


 そうこうするうちに、それを軸にした動画編集とかにもとうとう手を出すようになってしまった。

 家の事や仕事や大事なぷーちゃんの遊び相手等等等、日々に欠かせない物事の合間を縫ってはチマチマと取り組むから、やりたい事をやりたい時に好きなだけ、とはなかなか いかないけど。

 ああしてみたらどうかな こうならどうだろう、次はここを直してもう一度!などと試行錯誤しながら時間を捻りだし幾度もチャレンジし、使えそうな素材を集めては段々と形にしていく。そんな細かいものづくり作業がやっぱり根っから好きで、やればやるほど熱中し今に至っている。


 専門知識も機材も無いままに見様見真似で作ってる拙い素人動画なんだけども、ありがたいことに初期から温かい目で見守り応援し続けてくれる友や、僅かだけども支持して下さる方々も居てくれ。そしてこんな趣味と推し活に理解を示してくれる家族。有難さに泣けてしまうほど、つくづく幸せなことだなあと感謝溢れるばかりだ(TOT)。

 自分が作って楽しいのは大前提、だけどそれだけじゃなく楽しみにしてくれたり喜んで見て下さる方の存在とエールは、やっぱりとても感激するし強く励まされる。拙いなりにも焦らず自分ペースで諦めず進み、次はもっと上手になってもっと楽しいのを作りたいな!などといつも思う。



 そんな中で最近(あくまでも自分なりに)ある感覚に気付いて「これは面白いな!」と思った。頭の中で覚えて奏でてるキーの高さに、自分が出した音がちゃんと出たようだ=ピッチが届いたぞ!っていう「ハマる」感覚である。

 以前は、届いてるつもり合ってるつもりでその時は歌っているのだけど、録音したものを聴き返すと「あれ?届いてない…ズレてるや⋯(・_・;)」って事がよくあって、こりゃ駄目だ!と落胆することが多かった。そのガッカリ頻度が近頃少ーしだけ減ってきた気がしていて、この「狙ってる音にスッと実声がハマった」時って実に気持ちがいいんだなと思うようになった。


 難しいパートが近づくとその前からどこか緊張。うまくいかないとガッカリ、また最初から。上手くいけば「よしっ!(≧▽≦)」心の中でガッツポーズ、次の関門へと進む。

 地味なこのトライ&エラーを2時間とか繰り返してると、最初雑念いっぱいだった頭の中がいつしか音と詞の表す世界と己が心身の微細な感覚だけに集中していき、無心というには烏滸がましいけどとてもスッキリして来る。自分にはとても合ってるデトックス&リフレッシュ方法かなと思う。


 ある時 家族にそんなことを話したら「それさあ、まるで禅の修行じゃね?」と半ば呆れられ「たしかにそうかも!」と笑った。



 話が逸れたが、この「力まずにスッと(ピッチが)届く」爽快な感覚が、何処か何かに似ているな…と最近ふっと頭を過るようになった。ただ、漠然と浮かんでくるその合致感覚が一体どこと紐づいているものなのかは、しばらくわからなかった。

 3日ほど前、それが何だったのかに初めて、気付いた。


 車の運転だった!


 愛車はちょっと年式が古くなった白の4WD軽カー。何処へ行くにも一緒、お気に入りの大切な相棒だ。子供サイズな私の体にピッタリなことや、山道や悪路に強い安定走行性がとても優れてる事、カーステの音響がめっちゃ良いこと。そして燃費がいい事(これ重要!)どれもが求めるものに ばっちりフィット、ドライブがとても快適で楽しい。


 標高高い当地、周辺道路は急なカーブや登り下りがやたらと多い。エンブレ効かせながらのハンドル・アクセルワークとブレーキングがどうしたって頻繁になる。

 そんな道路で後ろに車が接近してくると、運転好きだけど上手くは無いしスローペースになりがちな自分は「ああ、迷惑かけてるかな」なんて思ってちょっと落ち着かなくなることが以前の車ではよくあった。それが今の子に乗り換えてから、だいぶ少なくなった。なんでかというと、安定走行に関わる駆動性能の部分で運転ストレスが格段に減ったからだ。


 傾斜のきつい上り下りやカーブでも、雨や雪の悪条件でも、狭い広いを問わず街中の道でも高速道路でも。思ったところに思った軌跡で思ったスピード感で、ハンドル・ペダル操作と車の反応がタイミング良く滑らかに繋がり、望んだ以上の力強さと安定性で走ってくれる。


 行きたかった映画に向かう早朝、まだ空いている雨の国道を下っている最中だった。大好きな歌を聴きつ一緒に口ずさみながら、緩いカーブに差し掛かりその弧に合わせてハンドルを少し切る。いつもながら車の反応は至極機敏で快適。少しだけアクセルペダルに力を入れて安定走行を維持すると、体には適度なGがかかり、エンジンとタイヤの低い振動が心地よくシートとハンドルから伝わってくる。

 丁度そのとき「あ!これじゃん!(・∀・)」ビビッと閃いた。


 この、操作感覚とリンクした五感に響く走行感覚が、カラオケで思った音がちゃんと力まず出た!って瞬間のスッキリ感とよく似てる気がしたのだ。


 車と音楽の相性が抜群にいいのは見聞でも実体験でもよーくわかるけども、運転そのものと歌を歌うって事が似てるなんて、考えてみたことが無かったが。一体どんなところが似てると感じたのかを言語化してみるならば。

 体を使って声を響かせ歌をうたう=人の体も楽器と同じ、音を奏でる道具と見る事が出来るだろう。

 乗用車ってやつも、ドライバーが身体感覚と機能をフルに用いて操作し自身の体を移動させる。それは全身を包むパワードスーツのようなもんで、人と一体化してなんぼ、の道具と言って差し支えないと思う。


「こう動いて欲しい」と思考した瞬間に、タイムラグもズレもなく思った通り狙った通りに反応してくれた時の爽快さ、同時に全身に響く共鳴振動の心地よさ。これは歌唱でも運転でも、何度味わっても至極楽しくて全く飽きることが無い。

 身体に直接振動として伝わってくる「声(音)」と「運転(走行時)」の感覚。それらを主体的に操るという点で、うまくコントロール叶った時にはきっと脳内に幸福ホルモン=達成感や やる気の「ドーパミン」やら、情緒安定の「セロトニン」やら抗ストレス爽快感の「エンドルフィン」やらが、どーっと分泌され捲ってるんじゃないか?と思う(笑)



 五感六感を働かせ生きている中で、こういった偶然・或いは必然の面白き類似性(シンクロニシティ)は、探せばきっと限りなく沢山あるとは思うけれども。その小さな一個一個を自分の体感で捉え得た時の「ちょっと上がる気持ち」は、淡々と過ぎる変哲のない日やストレス不安等で曇る日にも、フッと軽やかな風が抜け、覗いた青空からチラッと光射すみたいな喜びや心躍る瞬間をくれるように感じる。



 とにもかくにも。いつでも手の届くところに在ってくれて、心模様や生活のシーンに合わせて自由に触れられるし空想でも実体験でも好きなだけ好きなスタイルで楽しめる、音楽とそれに纏わるあれやこれや。

 それは毎日に欠かせない心のお掃除、チューニングとエネチャージをさせてくれる大切なパワーステーションであり、ワクワク冒険を続ける船であり、無くてはならない生き甲斐だ。

「今日も頑張ろう」「明日もきっと頑張れる」と毎日に癒しと元気を齎してくれるその有難さ幸せに、斯様にして心底、感謝の毎日であります。








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