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伝説の過程

 暗く涼しい夜が明け、新たな一日が始まることを光が告げる時、一人の侍と一人のくノ一が竹林の中に座っていた。


 この世界は剣術と魔術が発展した、ザ・異世界。そんな世界で、侍として生を受けた男と、忍者として生まれ落ちた女がいる。


 灰色の髪を持つ侍は木刀片手に超笑顔。


 真っ黒な髪を持つくノ一は短刀片手に超しかめっ面。そんなくノ一に、侍は笑顔のまま語りかける。


「安心せよ。某はそなたを処刑したりしないからな」

「殺せ、せめて殺せ!」

「無理な話だな!して、そなたの名は?」

「……名は無い」

「そうか!では某が名をつけてやろう!そうだな……」


 侍はしばし考え込んだあと、小さなくノ一を見下ろしてまた笑った。笑顔の絶えない、底抜けに明るい侍は、暗澹とするくノ一の気持ちすらも照らすように笑った。


「そなたの名前は、繋がり巡るという意味で、輪廻りんねだ!」

「輪廻……」

「そして今日から!某直属の従者となれ!これは勝者からの命令だ!」

「く……」


 悔しそうなくノ一に、侍はまた笑った。


 これが、後に生まれる伝説の始まりなどとは、二人は知らなかった。

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