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時の運
四人グループで飯に行った。
店に入る前、他の三人がもたついていたので、俺は、先に店に入り、出てきた店員に、
「何名様ですか?」と聞かれ、人数を告げ、後は適当に話し、それから店に入ってきたヤツラと席に着き、しゃべって飲んで食べた。
一人が去り、また一人が去っていった。
俺は、対面している男と珍しく盛り上がって話していた。
その会話が一旦、ストップして、俺は、まだ残っている料理に手を伸ばそうとした時、
「何に、悩んでいるんだ?」と聞こえた。
俺は、伸ばした、その手をシマイ、ぽつり、ぽつりと本音を交えて彼と再び話し始めた。
「いや、別に悩みでも何でもなかった話だろ?!」って切り返せば、そう出来なくもなかったのに…。




