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九人の超越者  作者: 作者不詳
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母親

リオ=スドウこと、炎帝は30になるのだが、長命種であるとある魔人の血を受け継いでいて見た目でいえば二十代前半に見えるような快活な美女だ、美女といえば声をかける要素はいくらでもあるのだが、彼女は炎帝として知られており、尚且つ今世界に影響力のある魔道具を扱う開祖の魔道具店の会長、下手に扱う事もできない、それに今話題にあるナインに似てるとすればマークが緘口令を嗜好とも街中でも話題になるに決まっているので…。



王都

住民街南部

マクスウェル家



「ナイン、忘れ物はないか?」


35になり更に貫禄のついたファーストが玄関口で声をかける。


「大丈夫だよ、ファースト兄さん」


ブレザーに似た服を身に纏いにこやかに声をかける。



王都は中央に王城がありそこから東西南北をわけられるように仕切られている。

現王は稀に見る善政を敷く王でスラム街などなく民にも分け隔てなく接することから慕われている。

王都の街の造りはまたいずれ説明するとして、今ナインが住んでる家は中規模の貴族が住むような家でマクスウェル家の9人を含めてサードの夫である、リクト=マクスウェル、とある商会の三男で、商会の方では長男と次男がもうすでに継いでいてこちらに婿養子に来ることは決まっていた。

そしてサードとリクトの娘であるマナ=マクスウェルがいる。家の掃除は主に当番制でしていて執事やメイドを雇うなどはしていない。



「…母親に会うのは心弾むものだ、思い切り楽しんできなさい」


柔らかく微笑むファーストにナインは



「うん、いってくるよ!」


ナインは嬉しそうにうなづき家を後にした。




「ファースト伯父さん」


サードの幼少期にそっくりな大人びた姪にファーストはにこりと微笑み膝を折って目線を合わせる。


「私もう5歳よ」


「すまないな、妹の娘なら可愛いものさ、どうした?」


「・・・ナインお兄ちゃんのお母さんが炎帝って話もう出てる」



ファーストはふむと頷くと



「…ああ、そうみたいだね」



「平気なの?」


「ナインはかしこい子だからね」



ファーストはにこやかに笑う。


「ファースト伯父さんが笑うと怖いわね」


「まあ、こんな顔だからね、でもナインは心配してないけど、周りは心配だね」


ファーストはそう言うと


「マークに会ってくるよ」



そういって着ている黒いスーツを整えて向かうことにした。



ナインは父親から母親の容姿や性格を聞いているのである程度の人物像は頭に浮かんでいる。



「15年も会ってない母親か、少しわくわくするな」



そう言いながら母から事前にもらった手紙を見ながら微笑んだ。


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