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九人の超越者  作者: 作者不詳
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レイン=マクスウェル

僕らの父親、レイン=マクスウェルは謎の人物だ。

あらゆる事象を知り魔法の理を知り、錬金の深淵を知る。

あらゆる武術にも精通し、僕と同じ加護をいくつも持つ。


柔らかく優しい雰囲気を持ちながらどこか見通せない心を持つ者。



幼いある時に父に聞いた。



「父さんはどうして永遠を求めたの?」



「…愚かな男の叶えられなかった願いの結末さ」



少しだけ父親の寂しげな雰囲気に人間らしさを感じた。

恐らくこの世のすべてを手に入れるだけの力を有す父親に叶えられかった願いはどんなものかきになったが、僕は気にするのをやめた、それは恐らく聞いてはいけないものだと思ったから。



父親は僕らにとても優しく生きる術を教えてくれた、とりわけ末っ子の僕には甘かった、まあ他の家族にも言える事だが、さすがに甘すぎて幼いながらもしっかりしなければと思ったものだ。



そして僕が15になったとき。



「ナイン、お兄さん達と一緒に王都にいきなさい」



穏やかに父さんは告げた。



「可愛い子には旅をさせよというのもあるしね、それにちょっと昔の仲間に呼ばれてね、少し調べものをしないといけなくなってね、これを機会に世界を知ってきなさい」



父さんはにこやかに告げた、その言葉はいつも以上に何かあると感じたが何も言わなかった。



「ナイン、君は兄弟の中でもとても賢く純粋だ、君はお父さんの事にも何か気づく事があると思う、でも聞かないでいるのはありがたいよ、いずれきちんとみんなにも話すから待っていてくれ」



父さんは困ったように微笑むと一通の手紙を渡す。



「君たちはそれぞれに母をされる人たちの遺伝子情報が刻まれてる、他の兄と姉はもうすでに母とされる人には会っている、後はナイン、君だけだ、お母さんに会いなさい」



父さんはそれだけいってこれからの事を言うと同時に僕に母に宛てた手紙を託してそのまま姿を消した。

その調べものがこの世界の脅威になる存在との邂逅につながり、それが最愛の人との出会いになるのを僕はこの時は知る由もなかった。




そして僕は今ランクオーバーとして王都シュベルクの冒険者組合で[微笑の貴公子]という自分としてはよくわからない二つ名で呼ばれながら所属している。ようやく親の手を離れ15になってから脅威のスピードで上がったのにも関わらずやっかみもなく皆よくしてくれているが、あの男の弟とかそういうものも言われているので間違いなく兄や姉のおかげだと思っている。





そんなこんなで父親と別れて半年が経ち父親が用意していた家に僕らは引っ越しをして様々な依頼をしながら過ごしていくなかで、僕は母親と会う事になったわけだが…。







まさか僕の母親が世界を揺るがすほどの大物とは思いもしなかった


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