ナイン=マクスウェル
僕の名前はナイン=マクスウェル。
年齢は15歳だ。
容姿は黒髪黒目で顔立ちは父さんが世の中の女の子が振り向くような風に整えたといっていたので、顔立ちはいいみたい(見た目がよいのはある程度は得をすると言っていた)
身長は165センチで体は鍛えてるからそれなりに整ってると思う。それでも昔よりいや前世よりは恵まれてる。
事の始まりはある出来事からだった。
「すまないな、久遠九世君」
とある白い世界に穏やかな口調で語りかける美しい巫女服を着た女性。黒髪黒目で優しい雰囲気は神々しさを感じる。
「…死にましたか」
かつての僕は責めもせず淡々と言葉を告げた。
「怒らないのかい?」
「怒る必要もないです」
正直僕は生きることになにひとつ希望を見いだせなかった。それというのも生まれた時から原因不明の難病に苦しめられて15歳まで生きてられるかどうかの瀬戸際だった。
しかも幸いな事に僕の家族はそれなりに裕福でしかも善人であったことだ。まあ僕にとっては苦しいだけだったが、治療しても回復の見込みのない病に時間やお金をかけ延命してもらったのはありがたいとは思う。
だが体も動かせず、言葉も話せず、何の返礼も出来ない、そんな日々に僕は悲しみしかもてなかった。
「返礼できずに落ち込むとは君は本当に愛があるヒトだな」
「まさか、何者にもなれなかっただけだよ」
和服の女性はくすりと笑う。
「家族に対して情をもち、悲しみを持つならばそれはもう愛だよ、さて君も気づいてる通り、私は神だ、創造神の1柱になる、まあ名前はエデンとでも名乗ろうか」
「…和服なのに?」
「それは様式美というものだよ」
神と名乗ったエデンはにこやかに笑う。
「さて、久遠くんにこの場所に来てもらったのは他でもない剣と魔法の世界という奴に転生してもらうためだ」
「剣と魔法!」
「お、食いついたね、生前君は機械に繋がれながらネットを介してライトノベルや様々な知識を見ていたようだからね」
「…何故僕に?」
「私の妹に創造神になりたての子がいてね、本来自分の世界に産まれるべき子を私の世界に産まれさせてしまったんだよ」
「それが僕だと?」
「そう、君の魂に内包する魔力はいわば私達創造神をも越えるものだ、まだまだ未熟な妹が管理したのもあるだろうが、恐らく奇跡とも言える確率で君の魂は産まれた、だが不運な事に私の管理する地球は魔力を運用するだけのものがない、別の世界も管理はしているが、基本的に科学寄りだからね、そして魔力を扱えない世界では当然異分子として排除される力が働く」
「それが僕の病の原因?」
「強すぎる力を排除しようとする抑止力が君に襲いかかったといえばいいだろう、神とて一人の命をミスで死なせてしまった、妹にも当然罰を与えている、だが姉としては…」
「いいですよ、もう」
エデンは驚いた顔をする。
「神だってミスもするだろうし、むしろそんな人生だったからこそ気づけたものもあるだろうし、恨んでも仕方ないです」
「…君はそれでいいのかな?」
「母と父に言われたのは人を恨むなとだけ、今世では満たされた生き方は出来なかったけれど、次の人生では色々してくれるんでしょう?それに神様も人間みたいでなんか嬉しかったです」
「…驚いたな、嘘ではない、君は…いやよそう、君の際限のない許しに感謝を」
エデンはにこりと笑う。
エデンに異世界転生に際してお願いされたのはこのような事だった。
今回転生される世界はクラウディアと呼ばれ、まだ産まれて1万年程度の比較的若い世界らしい(一万という年数は僕からしてみたら長いけれど)
創造神クラウディアはエデンよりも三世代ほど後に産まれたいわば末妹で、創造神の前は癒しの神や転生の神として優秀だったらしい、慈愛に満ちた性格で庇護欲をそそるような感じらしい。
だが真面目ではあるが一つの事に集中すると周りが見えなくなり予測のつかない出来事をするのが通例らしい。
「それで責任をとって自害するまでいっていてなあ。創造神である我らが死ぬなぞ基本的不可能なのに」
「でもいますよね、そんなタイプ」
目の前に出された紅茶とお茶菓子を食べながらこくこくと頷く、先程より気安くなったエデンとにこやかに会話が続く。
「何より父母が我々を害することはないからな、溺愛にも程がある」
「神様にも両親とかいるんですね」
「我々もゼロから発生するわけではないからな」
エデンはくすりと笑う
「父に至ってはクラウディアが末娘であるからな、事の他可愛がっていて、彼氏なんかできようものならな」
「怖そうですね」
「まあ、その話はいずれな、話はずれたが、久遠くんにお願いしたいのはクラウディアの世界で自由に生きることだ」
「願ってもないことですが何故?」
「クラウディアの創った世界は未だに未成熟でな、種族間の争いや、魔力の変質により産まれた魔王だとかが出て来て平穏無事とは言えないのだよ、クラウディアも勇者やらなんやらを選別して色々とやってはいるがな」
エデンはふうとため息をつく。
「かといって妹の初めて創り出した世界を滅ぼすのは忍びないし、何よりのさばってる魔王共が一部を除いて気に食わん、人種の王もだがな、だから」
エデンはにこりと笑う
「本来産まれるべき世界で逸脱した力を持つ者を転生させることにした、なに転生者は何度も送ってるから、心配はしないでいい、すまないが、いってくれないか?」
「勿論、いくらミスだとしてもこのような機会をもたらしてくれたならばいきますよ」
「…本来ならば糾弾されるべきなのに、ありがとう、君が来世を心行くまで堪能できるように望みを聞こう」
その言葉に僕は嬉しそうに頷き希望を告げた。
健康な体にあらゆる武術と魔術が出来るように、異世界の言葉を全てがわかるように、魔物とも心通わせるようにと願った。
「欲のないことだな」
「正直これでチートだと思うんですが」
「むーそうかもしれんが、それでは私の気がすまんから、もう少しいじらせてもらおう、後、転生先だが、面白い男がいてな、その者を親とするようにしよう」
エデンはにこりとまた笑う。
「それとこれは私からの誓いだ」
久遠はふと顔をあげるとエデンに唇を奪われた。
「!?」
「ああ、はじめてだったな、可愛い奴だ、だが誓いはなった」
「誓い?」
「ああ、然るべき時に私の夫になるようにな」
「意味がわからない…」
「何、私も人間年齢にしたら適齢期なのでな、お前みたいに清い人間もそうそういない、いわば一目惚れというやつだな」
「はい!?」
「まあ、年下も年下だが、長い人生、神と夫婦になるのも悪くはあるまい、クラウディアの世界では神とも契りをするしな、それにそれだけの魔力があれば神にも転生できる、まあしばらくは人間生活を楽しんでくれたまえ、ああ、それとクラウディアでは妻は複数娶れるから気にしないでいいぞ、だが第一夫人は私だがな」
「ちょっ!?」
「まあ、そういうわけだ、また会うぞ、ダーリン」
そんないきなりの展開についてけずに僕は光の粒子にとけ、今に至る。
そしてこの世界にはステータスという概念があり僕のステータスは
ナイン=マクスウェル 15歳
全魔法適正レベル10
全魔法レベル10
全武術レベル10
魔法開発レベル10
武術開発レベル10
全スキルレベル10
スキル開発レベル10
異世界言語レベル10
アイテムボックスレベル10
称号
魔物の王
魔王の友
精霊王の友
不死王の友
一騎当千
地球神の加護
地球神の寵愛
地球神の夫(確定)
創造神の加護
創造神の寵愛
創造神の夫(確定)
始祖神の加護
始祖神の寵愛
始祖神の義息子
破壊神の加護
破壊神の寵愛
破壊神の義息子
死神の加護
属性神の加護
亜神の加護
賢者の末息子
魔導の超越者
武道の超越者
限界突破
神へと至る者
魔神へと至る者
進化者
覇王
虐殺者
家族護る者
美しき美少年
どうしてこうなった