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九人の超越者  作者: 作者不詳
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村作り

「さてこれから村を作ろうと思います!」


ナインの言葉にエデンとクラウディアとフレアとアンジュリアは頷きながら手を叩く、もうすでにエデンとクラウディアはアンジュリアと打ち解け女子特有の話題をしている、一体どんな話をしたのかは聞いていないが仲良くなるのはよいことだとナインは思う事にした。


さて村を作るにしてもノウハウはないので、もうこれは転生前の知識と今まで仲良くしていた種族に教えてもらった知識を総動員で村を作る事にする。所謂ごり押しというものだ。




「ふむ、また何の描写も書かずに終わってしまうというのは作者は大分手抜きではないか」


「フレアさん、たぶんそれ作中の僕たちが言っちゃダメな奴です」


ナインはメタな発言をするフレアを横目に整地された村を見ながらはあとため息をつく。



「家は神木を使った瓦屋根、和国の木造住宅か」


「そうだね、昔ながらの日本家屋さ」



「ああ、日本人という異世界の和国人の祖先か」



水車や畑や田んぼ、昔ながらの家屋を見ながらナインはにこやかに笑う。



「居住区はここにしてもう一つはもっと近代的にしようかなあって」



「ほう、面白そうだな」



ナインはフレアの言葉ににっこりと笑う。








「ナインの奴はまた楽しい事を見つけたみたいだね」



「そうだね、いいことだよ」


黒と青のローブを身に纏う二人と青髪蒼目の少年二人は穏やかに呟いた。


目の前には屍、恐怖を浮かべる鎧を纏った異形の者達。



「化け物カ!?」


「やれやれ、僕らはただの人間だよ、オーガにしてはよくやったよ」


「そこに懸命に生きる人達を蹂躙したのはよくなかったね」



二人の少年セブン=マクスウェルとエイト=マクスウェルはクスクスと笑いながら見下ろす。

身長はお互いに170程の細身、色が白くどこか中性的な美男子がお互いに炎と氷を生み出している。

10年の歳月は彼等を更なる高みに上げ、父と同じ賢者にさせた。



このオーガと呼ばれる者達が不運だったのはここがシュベルク国内であったこと、そして彼等が研究をするエリアの近くであったこと、長が特異種として力を持ってしまったこと知能を持ち狡猾であったこと、知を持って残虐になったこと。それは二人の耳に入ることになり。



「まあ正義か悪かとかいうつもりはないけれど」


「生きるためでなく戯れに未来を奪う真似をするなら消えないとね」



このオーガは戯れに命を残虐に消した事が彼等の逆鱗に触れ巨大な炎と氷によって残虐に命を落とす事になる。






「今度は硬質的だな」



「コンビニとか、レンタルショップとか服屋とか色々とつくってみたよ」



今度はコンクリートに近い物質を作り地球で言う所のコンビニや服屋や近代的なテナントが立ち並ぶ区画が生まれた。



「ふむ、これは電脳都市アキバに似ているね」


「ああ、あの街はオタクの人が頭だからね」


「ああ、あそこは日夜新しいものがあるから私の一族の者もよくいくな、たしかびいえるなるものにも興味があるらしく」



「…趣味だからいいけど、あんまり関わりたくないかな、びいえるとは」


「ナインにも苦手とするものがあるのか」



「まあね、それはともかく村にするなら近代的なとこと昔ながらのとこを色々と作りたくて」



「ふむ、村を作るんだ、一応ルールも決めるのだろう」


「そうだね、それは追々ね」





「なんだか、ナインが楽しいのはいいが」


「私達が」


「放置されてるわね」



エデン達は苦笑しながらその様子を見ている。












「最近世界が騒がしい」



「そうだねえ」




骸骨を模した白銀の兜をかぶり白銀の甲冑を着た大柄の男は目の前の気が抜けたような銀色の髪の男に声をかける



「…調停者よ、久しく会わないうちに俗世に馴染んだようだな」


「そりゃあ父親だからねえ」


「ほう、めんどくさがりなお主が父親など、雨でも降るかな?」


「うるさいなあ、破壊者よ」



調停者と呼ばれたレインは破壊者と呼ばれた男に声をかける。



「修復者の彼女は目覚めるにはまだ時間がかかるし、他の始祖の使徒はまだ目覚めていない」



「[喰らう者]に対抗するには戦力がちと厳しいな」


「何、だからこそ僕の子供達がいるんだ」


「お主の血とこの世界の強者の遺伝子を掛け合わせた落とし子達か」


「[喰らう者]はもうすでにクラウディア嬢の姉の世界を喰らったとされる」


「世界を壊す喰らう者、神々すら翻弄するからな」


「喰らい続けて何になりたいのかそれすらもわからない」


「そしてやっかいな事に」


「彼女を喰らい、慈愛を覚えた」


「愛を知る怪物ほど笑えない者はない」


二人は向き合い



「殺せるか?かつて愛した者を身に宿す怪物を」


「殺せるさ、彼女はそう望んでいるはずだからね」


「ならいい」



破壊者と呼ばれた男は



「自ら不老不死の深淵に至った者よ、人であり神の領域に至った同胞よ、またこの世界を護るために悪鬼となろう」



「魔でありながら聖なる領域に至った聖魔の魔人よ、魔であり神の領域に至った同胞よ、またこの世界を護るために悪鬼となろう」



調停者と呼ばれたレインはそう言うと姿を消した。



「我ら始祖神の加護を持つ者は世界の守護をするが運命、お前の末子もまた新たな守護者として動くのも宿命、そう[君臨者]として」



破壊者はそうつぶやいた。



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