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第4話 カラキシ村到着

小鳥のさえずりと共に目を覚ました。


ヘルトとフロイはまだ寝てる。流石に昨日は疲れたみたいだ。


「ちょっと早朝の散歩にでも行くか」


ドルフは1人歩き始めた。

今まで通ってきた道は森を突っ切った一本道。

何も知らないドルフは森の中に興味が湧いて入っていった。


「う〜ん、空気が気持ちいなぁ〜。今までこんな生活したことなかったから気づかなかったけど、こんな生活もいいな。まだ1日しか経ってないけど」


ドルフは1人笑いながらヘルト達が見える辺りでフラフラと歩いていた。


「ハックシュン!」

「ん?おう!起きたのかヘルト.....ていうか風邪引いた?」


ヘルトがクシャミをしながら起きた。


「あぁ、いつもみたいに暑いから外で寝てたら逆に寒くなっちゃったよ」

「外で寝たら風邪引くに決まってんだろ、何やってんだ」

「ハハハ....こりゃ言い返せないな」


ヘルトと昨日の夜と変わらず普通に話せて少しホッとしたわ。


「さてと、ヘルトが起きたし色々準備しないとな」

「何だ?もう準備するのか?」

「おう!村に行くのなんて初め....久し振りだしな!」


危な!自分で墓穴を掘るところだった。意識してないとこうやってまた出てくるかもしれない、注意しとこ。


「そういえば、さっき森に入ってたな、大丈夫なのか?俺が持ってきた魔物避けの鈴がないと襲われるぞ?」

「魔物?あ、あぁ!魔物、そう、魔物ね。そうだな危ないな、危なかったな」


マジかよ!いつの間にか命の危険が迫ってなのか!危なかったぁ。こりゃダメだ1人で何かやるのは危険すぎる。興味が湧いたらヘルトに聞こう。


「あ〜忘れてたけど、昨日の洞窟にいたあのでかい魔物はどういうやつなんだ?」

「どっちの?」

「えっと、小さい方!つっても両方でかいけどな」

「あいつはギフ・サーペント、でかい蛇だ。大きな牙と毒があるからかなり危険だ」


俺は毒にも侵されていたのか。よくあんな状況から生きてられたな。


「大きい方は?」

「あれはよく見てなかったが、多分ギフ・サーペントの生体だ」

「え!?てことは俺を噛んだやつってあの大きさで幼体なのか?」

「まぁそういうことになるな。生体は人間くらいじゃ力を補給出来ないから、幼体を食べるんだ」

「それならいつか絶滅するんじゃ?」

「いや、奴らは1つの卵から何匹も出てくるからそうそう絶滅はしないな」

「そうか」

「さて、そろそろ朝飯にしよう、準備するからフロイを起こしてきてくれ」

「わかった」


俺はこの世界で生きていられるのかよ、あんな強い蛇に丸腰で攻撃するとか、正気じゃねぇな。


フロイは幸せそうな顔をして寝ている。

何かこんな顔されると起こしずらいな。


「お〜い、朝だぞ〜起きろ〜」

「・・・」


起きないな。


「お〜い!起きろ〜!朝ご飯だぞ〜!」


フロイはゆっくり体を動かしてあくびをしながら起きた。


「ふわぁ〜....おはよう、ドルフ」

「おはよう、朝ご飯だからこっち来な」

「うん!」


フロイはドルフの隣に立って歩き出した。

ふぅ、良かった、悪い様には思われてないな。昨日と同じだ。ていうか俺は心配性だなぁ。


「朝から元気だなぁ、フロイは」

「まぁね!元気なのは私の取り柄だから!」

「そかそか」

「お〜い!出来たぞ〜!」

「今行くー!」


近くにある切株に座って朝ご飯を食べた。準備とは言ってもヘルトは料理が出来ないので缶詰などを火で温めて入れ物を移し替えただけだが。


「さて、そろそろ行くか、2人共準備は出来たか?」

「ああ、大丈夫だ!」

「大丈夫!」

「よし、行こう、村まではあと半日くらいしかかからないから無理するなよ」

「大丈夫だって!」


今日もまた村へ向けて歩き出した。

村までの道のりにはこれといって記憶に残るような事はなく、3人で雑談しながら歩いた。


「そろそろ見えてきたな、カラキシ村が」

「ほんとだ!門が見える!」


やっと着くのか、この体だとすぐ疲れるからもうクタクタだ、早くどこかで休みたい。2人共まだまだ元気だし、鍛えたら強くなれるのかな。このままだと安心できないから早く人並み程度には戦えるようにならないと。


村に着いた。村と言うには意外と大きい、結構人が住んでそうだ。


「あ〜やっと着いた」

「え?ドルフ、疲れたの?」

「うん、こんなに動いたの久し振りだから」

「さてと、俺はフロイと自兵連合の兵舎に行くけど、ドルフも来るか?」

「そうだな、別に行くとこないし」


一応やることもないし付いていくことにした。

いや、やることが無いわけではないがこのままじゃどうしょうもないから付いていくってことだ。


自兵連合の兵舎は周りの建物より少し大きめで目立つ建物だった。兵舎とは行っても宿みたいなもので一般の人でも普通に来ることが出来る。


「あ、ヘルト帰ってきたのか!」

「おう、ついさっきな」


色々なところがほつれたり擦り切れたりしてるローブを着た男がヘルトに話しかけている。

知り合い?にしても何であんなに服汚いんだ。


「ん?その2人は誰だ?」

「ああ、こっちの女の子がフロイで男の方がドルフだ」

「よろしく、えぇと」

「アルトだ」

「ああ、よろしくアルトさん?」

「さんは付けるな、話しにくい」

「あ、はい.....アルト?」


アルトってヘルトと名前ほとんど同じなんだけど、まさか。


「気づいたか?俺とアルトは兄弟だ」

「あ、やっぱり?」


言われてみればヘルトと目つきとか話し方とか似てるな。流石にあんな汚い服をヘルトは着てないけど。


「ドルフはここに来るのは初めてらしいな、色々教えてやるよ」

「助かる、ありがとう」

「じゃあ俺とフロイは報告に行ってくるからアルトと仲良くな」

「分かってるよ」


ヘルトとフロイは受付の様なところへ歩いていった。アルトは立ち上がり歩き始めた。


「付いてきなここじゃ落ち着かないだろ」


やっとこの世界のことが分かるようになるので、少し緊張しながら付いていった。

やっと村に着きました。ほとんど会話だけで1話と半分使うとは思いませんでした。

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